Go to contents

オバマ大統領のアジア歴訪

Posted April. 19, 2014 06:21,   

한국어

米国のオバマ大統領が来週、日本、韓国、マレーシア、フィリピンを歴訪する。昨年末の政府閉鎖で延期になったため、今回のアジア歴訪に対する期待が高まっている。

国によって議題は異なるだろうが、歴訪の地域的脈絡によって大統領のアジェンダは調整されるだろう。最も重要な要素は、中国の支配力と影響力が実質的に大きくなっている状況と、これに米国がどのように対応するかという問題だ。

オバマ大統領は在任1期目に米国がアジアに回帰(pivot)すると宣言し、中東地域からアジアへ政策と資源をシフトする再均衡(rebalance)を暗示した。米政府がアジア回帰に専念したくても世界はそれほど協力的ではない。シリアとウクライナ情勢、イランの核問題の緊急性は、ワシントンの関心を要求している。

その間も中国の浮上は続いている。中国はアジア諸国の最大の貿易相手国だ。中国の企業と消費者は域内の生産ネットワークに不可欠だ。中国の観光は近隣諸国にとってますます重要になっている。どのアジア国家も、好きであれ嫌いであれ北京と中国人を無視できない。中国が望む全てのことをする必要はないが、注意を傾ける必要がある。

このような再調整は、アジア人に劣らず米国人にも重要だ。数十年の間、アジアの政府がワシントンという地政学的な磁北(magnetic north)に合わせて外交関係を計画してきたとすれば、もはやワシントンと北京という2つの磁北を扱わなければならない。

オバマ大統領はこの地域に重要かつ永久的な利害関係を有しており、これを守るだけでなく積極的に増進する考えを示さなければならない。

太平洋を横断する新しい貿易構造である環太平洋経済パートナー協定(TPP)の可視的な進展は、このための出発点になるだろう。しかし米国は、これが中国を封じ込めるための努力と解釈される危険は避けなければならない。簡単に言えば、韓国が封鎖戦略に没頭するには、貿易と金融、環境と域内安定などあまりにも多くの点で相互に利害が絡み合っている。21世紀の中国は、20世紀半ばのソ連ではない。

さらにオバマ大統領は、中国と日本、そして日本と韓国間の対立を同時に扱わなければならない。しかし、米国が核心的な役割を果たす能力は制限されている。ワシントンは対話を促せるが、多くのことをすることは難しいだろう。

ソウルと東京でオバマ大統領の議題に含めるべき問題がもう1つある。北朝鮮の核計画とそれが地域の安定に与える脅威だ。現在、北朝鮮は国際協定や対話に拘束されず、核兵器とミサイル計画を進展させている。韓国は、北朝鮮がこのいずれにおいても進展していると仮定しなければならない。

しかし、どうするべきか。北朝鮮の崩壊が差し迫っているという信号はなく、中国が平壌の変化を引き出すのに必要な、困難な決定を下すことに多くの信頼を寄せることはできない。

考えるだけでも苦痛で同意できないだろうが、韓国は平壌に対する関与(engage)を再開し、核計画を除去できないなら凍結でもできるアメとムチの配合を模索する努力をするほかに代案はなさそうだ。

成績はそれほど良くなかった。しかし、脅威は実際にあり、大きくなっている。時間が経てば問題は一層難しくなるだけだ。韓米両国の目標と戦略に対する同意は、北朝鮮の脅威に対処する出発点になるだろう。オバマ大統領の訪韓はこのための機会だ。