Go to contents

「1人でも多く救助しよう」 命がけで救助に当たる潜水夫たち

「1人でも多く救助しよう」 命がけで救助に当たる潜水夫たち

Posted April. 19, 2014 06:21,   

한국어

カーフェリーの歳月(セウォル)号の失踪者救助作業が18日で3日目となり、潜水夫の安全に対する懸念も高まっている。1人でも多く救うため、激しい潮流に流される危険を冒して救助に取り組んでいるためだ。大気と海中の気圧差で発生する潜水病も気になるが、治療用装備さえ足りないのが現状だ。

18日、全羅南道珍島郡(チョルラナムド・チンドグン)の彭木(ペンモク)港で会った民間潜水夫らは、現在の事故現場が救助作業をするには「最悪の条件」だと口を揃える。激しい潮流と狭い視野のため、歳月号まで接近するのも難しいためだ。キム・ジンハクさん(50)は、「水流が激しくて、35メートルを下がるのに10分ぐらいかかる」とし、「ひょっとしたら大変な目に遭う地域なので、ベテラン潜水夫も心配される状況だ」と話した。ペク・サンフンさん(50)も、「潜水経歴30年だが、ここは潮流のため本当に潜水しにくい場所だ」と話した。西海地方海洋警察庁によると、事故現場には海洋警察283人や海軍229人など、専門潜水要員512人が投入され、民間潜水夫297人も救助作業を助けるために待機している。

実際、17日、民間潜水夫3人が高い波のため行方不明になったが、20分ぶりに他の潜水夫に発見されたりもした。同日、2回救助作業を行ったアン・ギルピルさんは、「実は無理をした。現在の海の中は私の手が見えないほど視野の確保が難しく、潮流がとても激しい」と話した。10年、天安(チョンアム)艦救助作業に取り組んだクォン・ヨン海難救助隊(SSU)戦友会副会長(44)は、「ここの状況が天安艦事件当時の白翎島(ペクリョンド)よりさらに厳しい」と話した。同氏は、「潮流が1ノート以上だと、ダイビングが不可能だが、ここは半日を除いては常に4、5ノート以上の潮流が流れる。風速も秒速9、10メートル以上だと、波が激しくて作業を行わないのが安全だ」とし、「1人でももっと救わなければならないという切々たる心境で、このような一般的なマニュアルを無視したまま作業を進めている」と説明した。

潜水夫は潜水病の危険にも露出されている。潜水病を呼吸を通じて吸い込んだ空気に混ざった窒素が高い水圧のため、体外へ排出されなくて発生する。深い海にとまっていた潜水夫が水面に上がる時に生じる気圧差のため、体内に溶けていた窒素が気泡に変わって体内

の組織を圧迫して痛みを誘発する。ホン・サンナム済州(チェジュ)医療院診療部長(神経科専門医)は、「水深40メートルで我々の身体が潜水病にかからず作業できる時間は10分ぐらいに過ぎない」と話した。

潜水病を治療する装備の「減圧チャンバー」が不足しているという指摘も出ている。クォン副会長は、「船が大きくて内部に進入するためには、時間が長くかかるため、潜水夫が上がってきたらすぐ治療しなければならないが、装備の支援が劣悪な状況だ」と話した。現在、事故現場に配置されたチャンバーは軍艦・清海鎮(チョンヘジン)艦の19人用(構造修理のため現在10人ずつ使用可能)、平沢(ピョンテク)艦の6人用、国立海洋文化財研究所が支援した水中発掘船のヌリアン号の4人用の3台だけだ。