Go to contents

韓日対立の間で…オバマ大統領のメッセージは?

韓日対立の間で…オバマ大統領のメッセージは?

Posted April. 19, 2014 06:21,   

한국어

米国のオバマ大統領が25日に訪韓する。2008年に就任したオバマ大統領がひとつの国家を4度以上訪問するのは韓国が唯一だ。しかし、15日のホワイトハウスの公式発表直前まで、オバマ大統領の訪韓の日が確定せず、日程は流動的だった。当初計画になかったのを韓国が強く要請して実現した訪韓だからだ。

●日本、「日米国交160周年」を強調して訪日推進

韓国がオバマ大統領の2014年アジア歴訪計画を把握したのは昨年11月。1ヵ月前の政府閉鎖(シャットダウン)のためにインドネシアで開かれた東アジア首脳会議(EAS)に欠席したのを埋め合わせるためだった。訪問先はマレーシアとフィリピン。北東アジアは今年後半に中国でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会談が開かれる時に来る機会があるため対象に含まれなかった。

しかし日本は、「今年が日米国交樹立160周年になる」、「2010年以降、米大統領は日本を訪問していない」という理由で、オバマ大統領の訪日実現に総力を挙げた。昨年12月の安倍晋三首相の靖国神社参拝で日米関係が疎遠になったため、訪日の必要性が高まった。冷え切った両国関係の回復だけでなく、歴史・領有権で対立している韓国と中国に与えるメッセージも明白だ。集団的自衛権の行使と平和憲法の解釈見直しを首脳会談で追認することで、「積極的平和主義」で包装された国防政策の動力を確保する考えだった。日本が2日間の国賓訪問に執着したのも、単独訪問に固執したのもこのためだった。

日本との関係が戦後最悪の韓国としては、日本のシナリオを座視できなかった。日本まで来た米大統領が韓国を越えてフィリピンに行くことは国民感情から容認できなかった。大統領府から外交部、駐米韓国大使館まで稼動できるすべての外交ラインが動いた。外交部当局者は、「今年1月の新年早々、尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官が米国に飛んでこの問題を協議した。尹長官は、ケリー国務長官と今年外交会談をした最初の外国長官になった」と話した。

米国は困惑した。韓国の要請を簡単には受け入れなかった。日程に余裕がない状況でなかった日程を追加すれば、どこかで滞在期間を減らさなければならなかった。ホワイトハウスは2月の訪韓を決めても、正確な日程は公表できなかった。15日の公式発表まで、日本の滞在日程が「2泊3日」→「1泊2日」→「2泊3日」と一進一退した。結局、最初の訪問国である日本の滞在計画が2泊3日に決まり、次の訪韓の日程も25日に確定した。

●韓米首脳会談、最大焦点は経済問題

韓日問題でどちらの側にもつけないオバマ大統領は、ソウルと東京で中立的なメッセージを発するものとみえる。ソン・キム駐韓米国大使も先月、寛勲(クァンフン)討論会で、「オバマ大統領は韓日間の仲裁役をするのか」という質問に「確信できない」と述べた。北東アジアの二大友好国である韓日のうちどちらか一方の肩を持つことが難しいためだ。北朝鮮の脅威に対しては韓米同盟を強調する線にとどめるものとみえる。

一方、オバマ大統領の訪韓の最優先議題は漸増する韓米貿易不均衡になると、外交消息筋は伝えた。2012年3月に発効された韓米自由貿易協定(FTA)によって米国の対韓貿易赤字が急増しているためだ。この2年間で対米輸出が10%以上増加し、累積貿易黒字が370億ドル(約35兆ウォン)に達する。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、韓国の貿易統計を引用して、「FTA以前120億ドルだった韓国の対米貿易黒字は、発効初年度に170億ドル、発効2年目に200億ドルに拡大した」とし、「韓米FTAで米国が失敗したという米労働団体の批判と議会の反発が起こっている」と指摘した。このため、歴訪を控えて米代表団は、「議会に合わせる顔がない」と述べ、解決策を強く注文していると消息筋は明らかにした。

韓国は、専門職ビザ(E4)クォーターの拡大に関心がある。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨年5月の韓米首脳会談で、「専門職ビザのクォーターを1万5000新設する」と明らかにし、米議会では「韓国人専門職ビザ法案」まで提出されているが、移民改革法の推進は遅々として進んでいない。

首脳会談の公式発表文には、北朝鮮挑発の抑止と韓米間の安全保障協力強化を掲げる予定だ。戦時作戦統制権返還の再延期などの問題は、実務ラインで議論で決定した日程によって発表することで調整された。15日に米ワシントンで開かれた韓米統合国防協議体会議(KIDD)で、両国は再延期と米国防予算の削減にともなう影響について話し合った。再延期の有無に関する公式発表は、10月に予定された韓米定例安保協議会(SCM)でなされる予定だ。