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黄禹錫波紋が生んだES細胞、国内で作製に成功

黄禹錫波紋が生んだES細胞、国内で作製に成功

Posted April. 18, 2014 04:11,   

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国内の研究陣が、ヒトのクローン胚から胚性幹細胞(ES細胞)の作製に成功した。この技術は、2004年に黄禹錫(ファン・ウソク)元ソウル大学教授が科学ジャーナル「サイエンス」で発表し、世界で初めて成功したとされたが、その後捏造が明らかになり、国内では成功した例がなかった。

チャ病院統合胚性幹細胞治療研究所のイ・ドンリュル副所長は17日、記者会見を開き、「成人の皮膚細胞を利用してヒトのクローン胚からES細胞を作ることに成功した」と明らかにした。今回の研究は、難病患者の皮膚細胞(体細胞)からES細胞を作ったことから、治療剤に活用する可能性が開け、注目を浴びている。今回の研究結果は、生命工学分野の学術誌「セル」の姉妹紙「セル・ステムセル」(17日付)に掲載された。

研究陣は、寄贈された卵子の核を取り除き、75才と35才の成人男性の皮膚細胞の核を移植して培養し、ES細胞を作製した。ES細胞の遺伝子が皮膚細胞の遺伝子と同じであることから、クローン技術によるES細胞の作製といえる。

世界的にヒトのクローン胚からES細胞を作ることに成功したのは今回が2度目。昨年5月、米オレゴン健康科学大学のシュークラト・ミタリポフ教授チームが、胎児の皮膚細胞を利用して初めてES細胞の作製に成功した。

しかし、米国の研究陣が胎児の皮膚細胞を利用したのに対して、チャ病院側は成人の皮膚細胞を利用したという点で一歩進んだと評価される。細胞治療剤を作る際、患者自身の皮膚細胞を使えることを立証したためだ。

ES細胞はすべての組織や細胞に成長できることからES細胞株とも呼ばれる。安全性が確保され、臨床試験が無事に終わるなら、パーキンソン病や痴呆、脳卒中などの患者の治療に活用できる。イ副所長は、「今回の体細胞クローンES細胞は、条件がそろうなら2年内に臨床試験が可能だ」と明らかにした。

専門家たちは、学問的な成果としては歓迎しているが、卵子を使った研究という点で倫理的な問題が残っていると指摘する。臨床試験をしようとしても、卵子の利用が難しい国内の規定上、承認を受けることが容易ではないとみえる。

一方、黄禹錫博士が所属するスアム生命工学研究院諮問教授団長のヒョン・サンファン忠北(チュンブク)大学獣医学部教授は、「韓国の技術だけでES細胞を作ったことは喜ばしいことだ」とES細胞作製の成功を称えた。