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為替政策、ウォン高を容認するのか

Posted April. 11, 2014 03:49,   

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連日のようにウォン高ドル安が進み、対ドルウォン相場が、1ドル=1040ウォンまでウォン高ドル安が進んだ。外国為替当局が取引中、口頭での介入に乗り出し、ウォン高ドル安はやや落ち着いたものの、市場では、政府がある程度はウォン高ドル安を容認するのではないか、という見方が出ている。

10日、ソウル外国為替市場での対ドルウォン相場は、前日より1ドル=1.2ウォンウォン高ドル安の1ドル=1040.20ウォンで取引を終えた。同日の為替相場は、為替当局の介入は消極的なレベルに止まるだろうという予測を受け、取引中一時、1ドル=1031ウォン台までウォン高ドル安が進んだ。しかし、為替相場の過度な変動性を懸念した政府の介入を受け、ウォン高ドル安の進み具合が縮まった。

最近、為替相場が連日、ウォン高ドル安を記録しているのは、為替当局の立場が、ウォン高ドル安を徐々に容認する方向に舵を切ったという市場の見方のためだ。玄旿錫(ヒョン・オソク)経済副首相は9日、「為替相場のレベルよりは、変動性のほうを見極めている」とし、「(為替相場がわが企業の輸出に及ぼす影響も)かつてのように大きくない」と述べた。玄副首相の発言が伝わった同日、為替相場はこの数年間でマジノ線といわれてきた1ドル=1050ウォン台を割り込み、5年8ヶ月ぶりのウォン高ドル安が進んだ。

このような急落振りは、その翌日の10日午前も続いた。韓国投資証券のチョン・ミンギュ研究委員は、「これまで、当局は1ドル=1050ウォン台を堅く守ってきたが、今は、それを割り込んでも手を拱いていると、皆、考えているような気がする」とし、「一度このレベルを割り込んだところ、売りが一挙に殺到し、下げ幅が大きくなった」と話した。

もちろん政府は、為替市場について手を拱いてばかりいるわけではない。10日、企画財政部は、「市場の偏りを受け、変動性が拡大するのは望ましくない」というメッセージを出しており、韓国銀行の李住烈(イ・ジュヨル)総裁も同様に、「偏り現象が起きれば、それを落ち着かせる努力が求められる」と話した。為替相場の方向性を変えなくても、急激なペースの調整はするという意味だ。

しかし、史上最大規模の経常収支の黒字、外国人資金の大量流入など、周辺環境を考慮すれば、政府がウォン高ドル安の大きな流れを無理に逆戻りさせることはないだろうと、専門家らは見ている。三星(サムスン)物産のチョン・スンジ研究員は、報告書で、「当局が、輸出と内需とのバランスの取れた発展という大きな絵を持っているため、ウォン高ドル安を容認したものと見られる」と分析した。KB投資証券の金成魯(キム・ソンノ)取締役も、「経常収支の黒字が史上最高値を記録するなど、円安は、思ったよりわが経済に大きな衝撃を与えなかったと明らかにした、為替相場への政府の考え方が変わっているような気がする」と話した。特に10日、総合株価指数(コスピ)が2000ポイントの大台を突破(2008.61)したのも、ウォン高ドル安は、もはや韓国証券市場に大きな悪材料ではないという市場の見方が反映された結果と見られる。

為替当局の関係者はこれについて、「政府の立場は以前と変わっていないのに、市場のほうで過度な解釈を行っている」と話した。