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政府の「安保不感症」に国民の不安高まる

政府の「安保不感症」に国民の不安高まる

Posted April. 08, 2014 04:04,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)政府の安保対応に大きな穴が開いた。北朝鮮の無人偵察機が韓国防空網をじゅうりんし、韓国領海に砲弾が飛んできても、毎回手遅れの対応となり、国民の信頼を裏切っている。北朝鮮との全面的な交流拡大を唄った「ドレスデン統一構想」や韓半島信頼プロセスは、確固とした安保態勢を基盤にしたものだ。だが、根っ子から揺れたため、国民の不安も高まっている。

一部では、今年初めに話題を呼んだ朴大統領の「統一大当たり」発言に全省庁が飛び付き、南北間の非対称戦力から生じた安保不備に気が回らなかったのではないかと指摘する声も上がっている。朴大統領の任期2年目の支持率が60%を超えて高止まりしているのも「危機不感症」の原因の一つに挙げられている。

朴大統領自身も7日の首席秘書官会議の冒頭で、「国民と休戦ライン周辺の住民たちの不安が高まっている」と切り出した。また「北朝鮮製の無人機がわが国を全方位から偵察したものと見られるが、これまで我が軍当局が関連した事実関係を全く把握したいなかっのは防空網や地上の偵察態勢に問題があることを示すものだ」と叱責した。

朴大統領は、「北朝鮮がミサイルを撃ち続け、偵察を強化しているのを深刻に受け止めなければならない」とし、「一日も早く対応策を講じ、重要施設への警戒強化と安保態勢の維持に蹉跌がないようにするべきだ」と指示した。さらに、「北朝鮮がさらに挑発に出る可能性に備え、いかなる挑発も即座に阻止して撃退できる対応策を講じよ」と述べ、「綱紀粛正」に出た。

安保の心理的側面を無視できない。世論調査機関のリアルメーターが4日に実施した世論調査によると、「安保に不安を感じる」と回答したのは54.5%で、「不安に思わない」(35.5%)を大きく上回った。与野党が久々に安保強化で同じ声を出してはいるものの、地方選挙に呑み込まれ、具体的な対応策を打ち出せないでいる。

国防部も慌てて対策作りに乗り出した。金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官は7日、全国主要指揮官会議を招集し、「北朝鮮製と見られる小型無人機は新たな脅威で、短期、中期的な観点から、防空対策を早急に講じろ」と指示した。

しかし、国防部が打ち出した対策には、目新しいものはなかった。金長官は、同会議で、住民への説明や通報体制の再整備など官民軍統合防衛態勢に万全を期するよう強調した。これまで無人機3台はいずれも民間で先に発見し、軍の偵察態勢に穴が開いている中で、住民の通報に頼ろうとしているのだ。金長官が、新たな探知装備を確保するまで、現在保有している戦力で無人機への対応態勢を備えるよう指示したのも、軍の小型無人機への対応に現実的な限界があることをさらけ出したものだと指摘する声が上がっている。