華やかでセクシーなママの全盛時代だ。ＳＢＳの水木ドラマ「星から来たあなた」で俳優のナ・ヨンヒは主人公のチョン・ソンイ（チョン・ジヒョン扮）の母のヤン・ミヨン役を演じる。ヤン・ミヨンの年齢は５４歳に設定されているが、劇中でピンク色のパディングジャケットやブーツ、赤く染めたショートヘアなどファッションスタイルで視線を引く。４９歳に設定されたセミ（ユ・インナ扮）の母、ハン・ソンヨン（イ・イルファ扮）も争うように華麗な姿で登場し「母親ファッション」も女性視聴者には話題になっている。
最近はドラマや映画の中に伝統的な母親の姿を見つけるのは難しい。韓服（ハンボク、韓国の伝統衣装）を端正に着こなす俳優はもう老婆役でも見つからない。母親は時には主人公達よりもさらに目立つファッションを誇示する。昨年１２月終映したドラマ「相続者たち」のキム・ソンリョン（劇中４４歳）とユン・ソナ（４３歳）は高校生の子どもを持つ母親の役を演じたが、「シンサンニョ（新商女、新しいもの好きで、新商品が出ると真っ先に買う女性を卑しめていう語）」顔負けの衣装やアクセサリーで注目を浴びた。インターネット・ファッション・コミュニティはこのような母親ファッションを追従しようとするネチズン間の質疑応答で賑わっている。
大衆文化のコンテンツで「お洒落なママ」たちの登場は消費主体に浮上した４０代女性を狙った設定だという分析が出ている。有名スタイリストのチョン・ユンギさんは、「以前は若い女優にのみブランド品の協賛が殺到したが、最近は４０代の中年俳優に協賛しようとするブランドが増えている」とし、「４０代の女性の消費パワーが大きくなったのが最も大きな原因だ」と話した。
カン・ユジョン映画評論家は、「１９９０年代から女性の学歴水準が高くなるにつれ、大衆文化の中の母親も犠牲的なキャラクターから権利や権威を要求する方向へ変わりはじめた」とし、「今はさらに一歩進んで自らの欲望に素直な母親たちが登場している」と分析した。
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