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[オピニオン]銀行の東京支店の栄誉と恥辱

[オピニオン]銀行の東京支店の栄誉と恥辱

Posted February. 27, 2014 03:02,   

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国内の金融界で東京支店勤務は長い間「出世コース」とされた。日本は世界の多くの情報が集まる先進国なので、選抜から人材が集まり、競争も激しかった。政府省庁や大企業の東京駐在員は帰国後に要職に就くことが多く、銀行側が重視する人脈づくりにも役立った。

◆2000年代初めまでは、各銀行の東京支店長は任期を終えた後、ほとんどが役員に昇進した。IBK企業銀行で初めて内部採用の頭取となった趙浚熙(チョ・ジュンヒ)元頭取は東京支店長を務めた「日本通」だ。李伯淳(イ・ベクスン)元新韓銀行頭取、崔永煥(チェ・ヨンファン)元輸出入銀行副頭取、車淳𨛗(チャ・スングァン)KB貯蓄銀行代表、白国種(ペク・クッチョン)ウリィ銀行P&S代表、李信基(イ・シンギ)新韓金融持株副社長も然りだ。李八成(イ・パルソン)元ウリィ金融グループ会長は、支店長はソウルだけだったが、韓一銀行東京支店で働いたことがある。

◆銀行の東京支店をめぐる不祥事が相次いで起こっている。国民銀行の元東京支店長と副支店長が取引先に4000億ウォン台の不正融資をし、リベートを得ていた疑いで検察に拘束された。ウリィ銀行と企業銀行の東京支店でも数百億ウォン台の不良融資が発見され、金融監督院が検査に着手した。韓流ブームに乗って日本で自営業をするいわゆる「ニューカマー(New Comer)コリアン」の資金需要が増え、銀行の東京支店が「強気」の構造と無関係ではなさそうだ。

◆日本の経済力の弱体化とインターネットによる迅速な情報流入により、2000年代中・後半以降、多くの銀行で日本の位相が下がった。東京支店長を最後に辞めるケースが増え、東京勤務者の実力と職業倫理が以前とは違うという声も聞かれる。子どもの英語教育のために米国や英国などの英語圏を好み、日本勤務を敬遠する銀行員も多い。銀行関係者の間では東京支店が過去のような栄光は見られないが、だからといって誰でも構わない「2級海外支店」に転落することは警戒しなければならない。日本は依然として世界第3位の経済大国であり、韓国に及ぼす影響が大きな国だ。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com