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「北朝鮮核」オバマとともに行こう

Posted February. 21, 2014 04:45,   

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離散家族に対する北朝鮮の考えは韓国と根本的に異なる。金大中(キム・デジュン)政府初年度の1998年4月、中国・北京で南北肥料会談が開かれた。金三泳(キム・ヨンサム)政府末に北朝鮮が要請した20万トンの肥料支援を決着させるための会談だった。丁世鉉(チョン・セヒョン)首席代表は、「肥料20万トンを離散家族再会との交換条件にせよ」という指針を受け、北京に出発した。しかし、会談は北朝鮮のあきれた主張で行き詰まり、決裂した。

北朝鮮首席代表の全今哲(チョン・グムチョル)は、離散家族の再会よりも肥料支援を重視する北朝鮮式人道主義論を解いた。「肥料問題は食糧問題であり食べる問題だ。食べる問題ほどせっぱ詰まった人道問題はない。そのため肥料問題は人道問題だ。一方、韓国側が要求する離散家族の再会は政権の人気を高めるために持ち出したものだ。ゆえに離散家族再会は政治的問題だ」。(丁世鉉の統一トーク)

昨日、朴槿恵(パク・クンヘ)政府になって初めて、離散家族が金剛山(クムガンサン)で血縁に会うことができたが、再会行事が南北関係の進展に向けた画期的な契機になりそうにない。北朝鮮が約束を破って一度失敗に終わり、辛うじて再会できたことから、継続できるか疑問だ。離散家族の苦痛を肥料より軽く見る北朝鮮の認識にも変化はない。

にもかかわらず、早くも「捕らぬ狸の皮算用」式の声が飛び交っている。北朝鮮は、哨戒艇「天安(チョナン)」沈没と延坪島(ヨンピョンド)砲撃について何も言わないのに、5・24対北朝鮮制裁を解除するべきだという主張があちこちから出ている。離散家族再会を成功させた人物が朴槿恵大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国防委員会第1書記の代理人であることを根拠に、性急にも南北首脳会談を期待する観測も流れている。北朝鮮が韓国を揺さぶることに成功したと言える変化だ。

しかし、まだその時ではない。過去2度の南北首脳会談が北朝鮮に影響を及ぼしたなら、基本的な人道事業である離散家族再会の実現がこのように大変だっただろうか。2000年6月、2007年10月の首脳会談は、2014年の南北関係に何の役にも立たない「内輪の会談」だった。

南北首脳会談の効果が短命な理由は何か。南北が直面した問題に対する包括的な解決を推進しなかったためだ。金大中政府は、北朝鮮と対話し、北朝鮮の核解決に向けてビル・クリントン米大統領と協力する努力を疎かにした。クリントン大統領は任期末、中東事態と北朝鮮核問題を秤にかけ、イスラエルとパレスチナ問題が解決したことで戻ってきた。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領とブッシュ大統領はもっとハラハラさせられた。盧大統領は首脳会談で、金正日(キム・ジョンイル)総書記に核放棄という約束を取り付けようとすらしなかった。マンスフィールド財団のゴードン・フレイク所長は、「米国は盧武鉉政府が推進した2次南北首脳会談を疑い、韓国はクリストファー・ヒル米6者協議首席代表が北朝鮮と進めた米朝交渉を疑った」として両国の対立を描写した。2回目の南北首脳会談で盧大統領が核問題を議題に扱ったなら、金正日総書記と金正恩第1書記が核実験を簡単にはできなかったかも知れない。

過去の政府の過ちを繰り返さないようにするには、今後、南北対話が行われる場合、米国との協力を念頭に置かなければならない。北朝鮮の核解決のない南北平和は空虚な目標だ。韓国政府が先週の南北高官級会談で、金大中、盧武鉉政府と違って、「非核化を行動で示してほしい」と求めたことは、期待をかけるかもしれない変化だ。

4月のオバマ大統領の訪韓がチャンスだ。オバマ大統領は、韓米首脳会談で何度も「一緒に行きましょう」という韓国語で、強い同盟に対する期待を示した。今回、朴大統領がオバマ大統領に「一緒に行こう」と提案しなければならない。北朝鮮との対話を推進し、米国を強力な北朝鮮核解決のパートナーにしてこそ、南北和解の機会が開かれる。