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麗水の流出原油、漁村のワカメ養殖場を襲う

麗水の流出原油、漁村のワカメ養殖場を襲う

Posted February. 03, 2014 08:17,   

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2日午前11時、全羅南道麗水市新鄹洞(チョルラナムド・ヨスシ・シンドウドン)新鄹村の海辺。吸着布数千枚が海に醜く漂っている。新徳村の住民のクァク・グムザさん(73・女)は、海辺で原油のついた真っ黒な吸着布を、槍ですくっていたところ、「旧正月から村の住民400人あまりが、流出された油の除去作業に3日間も取り掛かっているが、力不足だ」とため息をついた。

新徳村は、1月31日、原油流出事故が発生した麗水原油2埠頭のGSカルテックスの桟橋から3キロほど離れている。桟橋とは、タンカーが原油をおろすための施設であり、麗水原油1、2原油埠頭に、8つがある。

流出事故の発生直後、真っ黒な原油が新徳村の海辺の養殖場を襲った。新徳村の上のほうにオイルフェンスを設置したが、すでに原油は海辺に流入されきた後だった。新徳村は、135軒の漁民が、養殖場120.8ヘクタール(約36万坪)にヒジキやわかめ、アサリ、ウチムラサキなどを養殖している。漁村係長のキム・ジョンギさんは、「新徳村は、1995年7月、サファイア号が、GSカルテックスの桟橋に原油をおろすために接岸しようとして岩礁にぶつかり、原油が流出する被害を受けた。再び、このような事故が発生し、どう暮らせばいいかわからない」と、言葉を継げなかった。

原油流出事故直後、潮流や風の影響で、新徳村のほうに向かって原油が流れた。事故地点から9キロ離れた清浄海域の閑麗(ハンリョ)水道の梧桐島(オドンド)麗水エキスポ会場までは、原油が流入されていないという。

事故3日目の同日、事故地点から南のほうに、1010艦などの海上警察の警備艦10数隻が海水を放水し、原油の帯や油の膜を粉砕する作業に追われていた。少量の原油の帯は、事故地点から梧桐島前の海を経て、トルサン大橋を回り、麗水市萬興洞(マンフンドン)まで流入したという。

海洋警察庁の金錫均(キム・ソクギュン)庁長は、「2日、慶尙南道(キョンサンナムド)南海側の海辺のほうに、油の膜が広くできており、防除作業に全力を傾けている」と話した。油の膜は、海水を放水して分散させれば消えるので、原油膜に比べ、海洋汚染を巡る懸念が少ない。

麗水の市民らは、原油流出後、悪臭に苦しんでいる。チャン・スンシムさん(64=女・麗水市蓮燈洞 )は、「先月31日の原油流出後、ガスの匂いが市内を充満し、1日午前は油の匂いがした」と話した。

麗水海洋警察は、今回の原油流出事故は1月31日午前10時、シンガポール国籍の16万トン級のタンカーW号が、原油をおろすため、GSカルテックスの桟橋に近づく途中におきたと見ている。W号は、桟橋の200メートルの内側に突き進み、原油パイプラインをに突っ込み、35センチのパイプラインが200メートルほど壊れたり、海の中に沈んだ状態だ。麗水海洋警察は、W号がスピードを減らせず、正常な停泊運航に軌道からはずれ、桟橋の内側へと突き進んだものと見ている。W号船長のキム某氏(38)、タンカー停泊を誘導する導船士2人が、運航中の不注意で事故を起こしたものと見て、処罰する予定だ。

一方、事故発生時間と関連し、新徳村町長のチョ・ヒョングンさん(67)は、「1月31日午前9時40分ごろ、油の匂いがして、漁船を運転して海に出てみたところ、原油の帯が村のほうに向かって押し寄せていた」と話した。

金庁長は、事故現場で、「目で見たところ、原油流出量が1万リットルという分析もあったが、さまざまな状況を考慮し、正確な量を計算している」と話した。原油のドラム缶1個が200リットルであることを考慮すれば、ドラム缶50個分が海に撒かれたことになる。

GSカルテックス側は、「速やかな防除作業で、漁民への被害を最小化するために努力している。事故発生直後、ストップ装置が働き、追加の原油の流出はなかったはずだ」とコメントした。GSカルテックスは、麗水工場の稼動と関連し、「周辺の韓国石油公社の埠頭などをド利用し、生産には支障がないだろう」と付け加えた。

海洋警察は3日、原油流出事故の原因や流出量などのついての中間捜査結果を発表する予定だ。