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[オピニオン]韓国とフランスの公職者の婚外子

[オピニオン]韓国とフランスの公職者の婚外子

Posted January. 14, 2014 07:59,   

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婚外子は、結婚していない男女の間で生まれた子どものことを言う。政府が最近、首相室1級人事対象者に「婚外子がいないことを検証する」という内容の同意書を書かせたという。これまで「高級公職候補者」に対する事前質問書になかった内容だ。蔡東旭(チェ・ドンウク)前検察総長が婚外子疑惑のために途中下車したことを考慮した措置と見える。一部では、候補者の検証を強化すればいいものを、手続きを別にする必要があるのかという批判も出ている。

◆最近、フランスのオランド大統領が、黒いヘルメットをかぶりスクーターに乗って女優の家に行き、密会したと芸能週刊誌「クローザー」が報じた。スクーターに乗ってヘルメットをかぶった姿は大統領ではなく、浮気者の中年男性のようだった。オランド大統領は、「大統領もプライバシーを守る権利がある」として法的対応をすると明らかにした。フランスで20年前、ミッテラン大統領に愛人と婚外子がいることが公になった。その時も有力紙「ル・モンド」は、「それがどうしたというのか」と問い返し、特に問題なくおさまった。性文化に開放的なフランスは、公職者の恋愛スキャンダルもプライバシーと見る。

◆公職者の婚外子問題に韓国社会は厳しい方だ。イ・マンヒ元環境部長官は、約30年前、未婚だった事務官時代の婚外子問題で国会で謝罪した。李明博(イ・ミョンバク)政府の時、ある要人は、大統領府から高級職を引き受けてほしいという話があったが「婚外子がいる」と打ち明けて固辞した。国会の聴聞会と承認手続きを重荷に感じたためだろう。結局、その椅子には検証手続きをすでに経た別の高級職が昇進して任命された。

◆婚外子を戸籍に堂々と載せるほど大胆な高級公職者はいない。検証の過程で現れなければ、これまでは良心に任せる道理しかなかった。しかし、今後、婚外子に関して公職者は高級公職に就く前に検証同意書を書き、心理的圧迫を受けることになる。血縁の天倫を否定することができず、同意書を書く前にあきらめる人が出てくるかも知れない。さもなければフランスに移民することもあり得るだろう。

崔英勲(チェ・ヨンフン)論説委員tao4@donga.com