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吹き荒れる北東アジア、自強と勢力均衡外交で対応すべきだ

吹き荒れる北東アジア、自強と勢力均衡外交で対応すべきだ

Posted January. 01, 2014 03:16,   

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100年前、世界を覆った暗雲が今、北東アジアに押し寄せている。1914年にサラエボに鳴り響いた銃声に、産業革命から芽生えた豊かなテクノロジと世界化は突然停止した。大英帝国の凋落、後発産業国ドイツの急浮上と軍事力の増強、ナショナルリズムの高まりなどが第1次世界大戦で爆発したのだ。欧州は、また一度の世界大戦を経験してから欧州連合(EU)を通じて平和を取り戻した。

今世界は欧州の歴史から教訓を得ることができず、葛藤解消の装置を持たないまま、力と力がぶつかり合う北東アジア情勢を憂慮している。オーストリア=ハンガリー帝国大公夫婦暗殺事件が欧州列強が大挙して参加した第1次対戦につながった100年前と今日の北東アジア情勢を比較するのを悲観論者たちの見方だと片付けるわけにもいかない。1914年の第1次対戦の引き金を引いたセルビアの役割を「核を持った北朝鮮」だと言えると、米ハーバード大学の歴史学者、ニエル・ファーガソン教授は警告した。

朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨年6月、習近平中国国家主席と北京で会談した際、西海を「平和協力と友好の海」に作っていくことで合意した。だが中国は半年も経たないうちに、東中国海の防空識別圏を一方的に宣言した。大国堀起。強い者が弱者を脅して屈服させる力の外交が、今年は益々強力な領土紛争を触発しかねない。

「戦争ができる国」を露骨に標榜している日本の後ろ向きの暴走は憚ることを知らない。国粋主義者の安倍晋三首相は、集団自衛権の行使をより大胆に推し進め、軍事力を増強させるだろう。政権担当3年目を迎える北朝鮮の独裁者、金正恩(キム・ジョンウン)は、「戦争は広告を出してするものではない」として韓国を威嚇した。経済難による内部不満を抑え付けるための国内向けの挑発を行う可能性を排除できない。

韓中自由貿易協定(FTA)と米国主導の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)のような経済統合がスピードを出すなら、北東アジアは欧州を越える協力の場に変わる可能性もある。欧州の強国の間に、慶尚道(キョンサンド)ほどの大きさで挟まれているベルギーが、少なくとも強国から侵略されないために欧州連合(EU)本部を誘致し、強小国に生まれ変わった経験を学ぶべきだ。

厳しい北東アジア情勢の中で、国内の政争はつまらない。堅固な韓米同盟と緊密な韓中戦略的協力同伴者関係の上で大韓民国の未来戦略を模索するため、与野党が手を携えたとき、国民は安心させることができる。自らの力を養い、勢力均衡を活かした外交は、昔も今も我々にとっては宿命である。