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秋信守の移籍、契約期間がネック

Posted December. 17, 2013 03:21,   

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「チューチュートレイン」の秋信守(チュ・シンス、31=写真)が、7年以上の契約期間に拘る理由は、何だろうか。

米スポーツ専門チャンネル・ESPNは15日(現地時間)、「残ったオフシーズンの10件の予測」について発表し、最初に、秋信守の契約問題を取り上げた。今年、米大リーグの自由契約選手(FA)市場で、まだチームを探していない選手のうち、秋信守が最大の大物だという意味だ。しかし、契約期間を巡るいざこざで、まだ最終的な行き先を予測するのは容易ではないのが現状だ。

来年、33歳になる秋信守にとって、今回のFA契約は、自分の野球人生のおいて最初で最後の大当たりになる可能性が高い。当然、契約期間が長ければ長いほどよい。また、長期契約は、「あの選手はスーパースターだ」と認められる近道でもある。すでに、ジャコビー・エルズベリー(30)が、7年間の契約を交わしており、「自分はエルズベリーに決して劣らない」と信じている秋信守としては、プライドのかかっている問題でもある。

しかし最近、大リーグでは年収を少し上乗せしても、契約期間は短めにもっていくのがトレンドとなっている。長期契約を交わした「食い逃げ」選手のため、頭を悩ませている球団がひとつやふたつではないからだ。エルズベリーは、ボストンの求愛を振り切って、宿敵のヤンキーズに移籍する特殊な状況だったことも考慮しなければならない。

東洋人の打者は、早めに老朽化するという俗説が広まっていることも、大リーグの複数のチームが、秋信守との長期契約に二の足を踏んでいる理由でもある。実際、大リーグで長期間プレーした東洋人打者は、「短打」スタイルの鈴木イチロー(40)のみだ。一方、秋信守は高い出塁率や高い打率、早い足でアピールするタイプだ。

市場が秋信守に不利に働くほうに変わったことも、長期契約を交わすのが容易ではない理由だ。ニューヨークメッツ、シアトル、デトロイト、アリゾナなど、秋信守を狙っているといわれている「大物」らは、秋信守の契約が遅れる間、トレードやFA契約を通じて、その穴を埋めている。そのため、米地元のメディアは、スコット・ボラスが、エルズベリーの契約から先に手がけたため、秋信守の契約が駄目になったと評したりもする。ボストンはまだ、外野手が必要な状況だが、最初から、ヤンキーズをけん制しようと、秋信守迎え入れのデマを流したという説が有力だ。

秋信守が、エルズベリーより市場評価が低い理由は、センター守備のためだ。コーナーの外野手(レフト・ライト)より、センターは、守備の負担が大きい。エルズベリーは、フェンスの形がまちまちであり、外野守備がややこしいことで有名なボストン本拠地の球場のフェンウェイパークでも、守備力を認められた。

一方、秋信守のセンター守備は、落第点に近い。もちろん、ひとまず、秋信守を迎え入れた後、コーナーの外野手に出場させるやり方もある。しかし、そのためには、センターを再び迎え入れたり、ほかの選手のポジションを変えなければならない。球団としては、計算機をさらに叩かざるを得ない。

大リーグのストーブリーグは、契約が遅れるからといって、契約金が下がる市場ではない。ボラスはすでに、2年前の1月末に、FA契約を交わしたプリンス・フィルダー(29)に、9年間で2億ドルの契約を持ちかけたことがある。いきなり、デトロイトの指名打者のビクター・マルティネス(35)が怪我をし、フィルダーにより大きなチャンスが訪れてきたのだ。

待ちに待って、秋信守が希望する長期契約を獲得できれば、契約が遅れるのは悪いことではない。それまで、どのような変数がどのように市場を変えていくのか分からない。ESPNの報道のように、秋信守は今年の大リーグの残ったストーブリーグでは最高の商品であり、待つのはさらに結構なことだ。