Go to contents

「植民地や独裁の歴史が似ている」 マンデラ氏の韓国への格別な思い

「植民地や独裁の歴史が似ている」 マンデラ氏の韓国への格別な思い

Posted December. 07, 2013 06:32,   

한국어

「韓国は本当に美しい国だ。南アフリカ共和国をあげるので韓国を下さい」

南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ元大統領は1995年7月に韓国を訪れ、金泳三(キム・ヨンサム)元大統領にこのように述べ、晩餐会場を和ませた。冗談だったが、韓国への深い愛情を表わしたのだ。

マンデラ氏は生前に韓国を2度訪れ、金泳三、金大中(キム・デジュン)元大統領に会った。マンデラ氏は、植民支配と独裁から脱した韓国の歴史が南アフリカ共和国と似ていることで大いに関心を持ったという。特に、金大中元大統領とは格別の間柄だった。2人とも政治的弾圧で長い獄中生活を送り、民主化闘争を率いた政治的資産を基盤に大統領になり、世界平和に貢献した功労でノーベル平和賞まで受賞した共通点がある。

「アジアのマンデラ」と呼ばれた金大中元大統領は、亜太財団理事長時代の1995年、マンデラ氏の自叙伝『自由への長い道—ネルソン・マンデラ自伝』を韓国語に翻訳して紹介した。マンデラ氏も1997年、金大中元大統領が大統領候補になった時、2番目の娘をソウルに送って大統領選挙の勝利を祈り、自分が監獄でつけた時計を贈った。この時計は現在、延世(ヨンセ)大学の金大中図書館に展示されている。

政権獲得に成功した金大中元大統領は2001年3月にマンデラ氏を招待し、政府高官や財界、学界関係者など約100人が出席した中、大統領府迎賓館で晩餐会を行なった。当時マンデラ氏は大統領任期を終えた「一般人」だったが「国賓級」の待遇を受けた。

マンデラ氏は1995年、ソウル大学で名誉哲学博士の学位を授与された。当時の演説で、「韓国に到着して3時間経過しただけで、南アフリカ共和国から遠く離れたところだが、まるで故郷の家にいるように穏やかな気持ちだ」と韓国への愛情を表現した。その後もマンデラ氏は韓国についてしばしば言及し、「韓国人の正義のための闘争を高く評価しなければならない」と強調した。

最近、三星(サムソン)電子がマンデラ氏の故郷であるクヌ村に会館を建設し、再びマンデラ氏と韓国の関係がクローズアップされた。三星電子は、マンデラ氏が晩年を送ったクヌ村の住民のために2011年11月、約300人を収容できる多目的地域社会センターを建設した。当時93才の高齢で衰弱していたマンデラ氏は、リビングの椅子に座って、足を支えなければならない状態で、三星電子の職員を歓迎した。