Go to contents

「お客様は王様」 韓国版MKタクシーをご存知ですか?

「お客様は王様」 韓国版MKタクシーをご存知ですか?

Posted November. 25, 2013 04:08,   

한국어

「親切は基本でしょう。それよりもっと大事なことは、乗客と親しくなることです。お互い親しい気持ちができれば、道に迷うミスをしても、大目に見てもらえますね」

23日午後、仁川市西区黔岩洞(インチョンシ・ソグ・ゴムアムドン)から、ソウル江南区狎鷗亭洞(カンナムグ・アックジョンドン)に行くため、コールタクシーを呼んだ。タクシーは、「コール」を頼んでから3分後に、希望する場所に到着した。後部座席に座るや否や、運転手は大きな声で、にっこり笑いながら、「こんにちは。どこにご案内しましょうか」と挨拶をしてきた。

タクシー運転手のチョン・ギウォンさん(58)は、仁川市では「親切なタクシー」といううわさのあるセブンコールタクシー会社の入社3年目の運転手だ。チョンさんは最近、ソウルでタクシー料金の大幅な値上げにもかかわらず、乗車拒否が後を絶たないという話を聞き、気に食わない様子だった。彼は、いくら不快なことがあっても、客と言い争わず、親切な姿を保つ秘訣がある。

「世間が険悪になったためか、性格に問題のある人たちを多く目にします。酒に酔ったり、様子の変な客が乗車すれば、『おなかを壊して申し訳ない』と誤りながら、降りるよう誘導します」。客が降りる時は、当然、タクシー料金を受け取らない。チョンさんは、「客とぶつかって気分を害すれば、一日中、親切に接するのが難しい」とし、「楽しい気分をできるだけ保っており、チップも多くもらえるほうだ」と紹介した。

30数年間、貿易業に携わり、退職後の職場としてタクシー会社を選んだチョンさんは、英語や中国語、日本語に堪能なため、外国人の観光や業務支援のための「コール」を多く受けるほうだ。彼は、「主に、大邱(テグ)の多国籍会社を訪れる外国人を、仁川国際空港〜KTX光明(クァンミョン)駅間の送り迎えをしている」と伝えた。松島(ソンド)国際都市の海外投資家、航空会社の職員らも、彼の常連となっている。

チョンさんは、会社の規定に基づいて、「プレミアムコール」というロゴの刻まれた黒のベストやワイシャツ、ネクタイ姿で運行している。セブンコールは、世界最高のサービスを誇る日本のMKタクシーと10数年間業務交流をしている。全ての運転手は、新人教育を皮切りに、毎月、第2週の水曜日から金曜日にかけて行われる定例の親切教育を受けなければならない。

チョンさんは、乗客らの急な用件も代行している。飲食店同士の食材配達や会社から弔問に行く職員の自宅の黒色背広の宅配、飲食店で食事を終えた子供を、高層マンションの自宅まで送り届けるなど、さまざまなサービスを手がけてきた。チョンさんが、タクシーの業務のほか、このようなサービスができるのは、会社が11年4月、タクシー会社の中では全国で始めて、お使いや観光、業務などの付加サービスのできる「旅客運送仮名事業免許」を取得したためだ。ソウル、仁川、大邱などの130の企業と契約を交わしており、付加サービスを提供している。同社は2年前までは、コール要請が1日3000件にも満たなかったが、今年は1万件に上っている。

政府は、コールタクシーの拡大に向け、来年から、全国のコールタクシー要請電話番号を、1333番に一元化することにした。このようなコールシステムは、来年7月ごろ、仁川や大田(テジョン)でモデル運営した後、15年から、全国に拡大する予定だ。