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接近する韓中に反発する日本、安重根義士を取り巻く3国の新情勢

接近する韓中に反発する日本、安重根義士を取り巻く3国の新情勢

Posted November. 21, 2013 03:35,   

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「安重根(アン・ジュングン)義士」が韓国、中国、日本の北東アジア3国外交の「深刻な問題」に浮上している。中国は日帝侵奪の歴史を韓国と共有しながらも、日本との関係を考慮してこれまで安義士記念事業に消極的な態度だった。しかし、歴史問題と尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題などで日本と対立している中国は、「安重根は犯罪者」という日本の菅義偉官房長官の発言を機に韓国に接近している。一方、日本はこれに反発して内部結束を強める態勢だ。

20日、北京の外交筋によると、朴大統領が6月に訪中した際に要請した安義士の碑設置が中国側の協力で進んでいるという。ある消息筋は、「実務を担当している黒竜江省政府から最近『近く良い知らせがあるだろう』と伝えてきた」と明らかにした。

碑は、安義士が伊藤博文を殺害した義挙を記念するために黒龍江省ハルビン駅に設置される。別の消息筋は、「高さ1.5メートル程の石版に義挙に関する韓国語と中国語の説明を入れ、安義士が主張した東洋平和論も圧縮して書き込む考えだ」とし、「中国がこれを受け入れるかどうか分からないが、碑設置に前向きであることは確かだ」と話した。

さらに、ハルビン市文化局が管理する現地の安重根記念館も、安義士義挙104周年の先月26日、展示物をすべて換えて再オープンした。安義士が収監された大連市旅順の監獄付近に埋められたと推定される安義士の遺骨発掘作業も中国は前向きに協力している。

洪磊外交部報道官は19日、安義士を抗日の英雄と認めていることを明らかにした。しかし、2006年1月、中国に滞在する事業家のイ・ジンハク氏によってハルビン中心街のショッピングモールの正門前に安義士の全身像が設置されると強制撤去させ、安義士追悼活動が外部に公開されることには難色を示してきた。日本の立場を考慮してのことだった。しかし、日本との関係が悪化したことで、安義士に対する評価と追悼で韓国と歩調を合わせ、連帯を強化する方向に旋回している。

韓国としては、対日関係では中国と共感しながら、外交を有利に引っ張っていかなければならないため、安義士問題を韓中協力の連帯で考えている。尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は20日、国会対政府質問で、日本官房長官の発言について「歴史を知らない発言であり、韓国国民としては容認できない」と述べた。

日本は、韓国が歴史問題と関連して対日圧迫を強めるために中国を引き込んでいると見ている。産経新聞は20日、朴大統領が習近平主席に安義士の碑設置を要請したことを詳細に報じ、「安重根の碑をめぐる対立は中国を巻き込んだ形だ」と報じた。

日本政府はこれまで、韓国内で安義士記念式が開かれた時、特に反応を示さなかった。しかし、今年6月、韓中首脳が安義士の碑設置の話をし、実際にハルビン駅で作業が進むと、反発を示した。韓国が歴史問題で中国と手を組めば、重荷にならざるを得ないためだ。