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脱北者13人の処理は、「習近平人権」の試金石

脱北者13人の処理は、「習近平人権」の試金石

Posted November. 19, 2013 04:00,   

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「北朝鮮の当局に逮捕された時、(彼らは)まるでボールを蹴るように、なりふり構わず顔を蹴りつけて拷問しました。先に脱北した姉は、中国で人身売買組織に渡され、幼い弟は飢え死にしました」。先月末、米ワシントンで行われた北朝鮮人権聴聞会で、脱北者のチョ・ジンへ氏が告発した北朝鮮の人権蹂躙の実態だ。

北朝鮮に強制送還された脱北者らが、生死の分かれ道で味わう苦しみは、数多くの脱北者が証言している。

東南アジアに向かおうとした脱北者15人が、中国雲南省昆明で、中国公安に逮捕され、2人が脱出し、13人が拘束された状態となっている。性別や年齢は伝わっていないが、家族連れの脱北者が増えている傾向からみて、未成年者や乳幼児も含まれている可能性がある。彼らを逮捕した公安は、雲南省ではなく、北朝鮮と中国との国境地域を管轄する遼寧省所属だという。脱北者らを追って、大陸を横断し、国境を越える直前に逮捕したという。

中国は、国際人権団体の反対にも関わらず、最近、国連人権理事会・理事国に選ばれた。北朝鮮の人権調査委員会も、その傘下機関だ。国連安全保障理事会常任理事国の中国が、世界の複数国の人権実態を監視し、組織的な人権侵害を解決する責任まで担ったのだ。国際社会が、中国の役割に注目している。直ちに、北朝鮮の態度を変えることができないだけに、国連人権委員会理事国として、確固たる役割を果たすべきだ。

今回、中国公安に逮捕された脱北者らは、昨年11月、中国の習近平国家主席が政権の座についた後、同時に拘束された脱北者グループとしては最も多い。習首席の中国は、今回18期三中全会で、人権侵害や公権力の乱用で批判を受けてきた労働教養制度を廃止し、死刑の適用範囲も縮小した。中国が、国際社会に対し、真に変わった姿を示すためには、13人の脱北者が望むところにいかせるべきだ。

今年5月、ラオスに脱出した青少年9人が、北朝鮮に強制送還された。政府は、あの失敗を繰り返してはならない。韓国は今月初頭、・執行理事会の議長国になった。堂々と中国に対し、「難民の強制送還禁止」の原則に基づいて、脱北者らを強制送還しないよう、要求しなければならない。ちょうど今現在、韓中高官の戦略的対話のためソウルを訪問している中国の楊潔篪外交担当国務委員にも、問題を提起する必要がある。