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国連北朝鮮人権調査委員長「北朝鮮の人権に無関心な韓国に失望」

国連北朝鮮人権調査委員長「北朝鮮の人権に無関心な韓国に失望」

Posted November. 04, 2013 03:26,   

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「来年3月、国連人権委員会に提出する北朝鮮人権最終報告書で中国の責任を徹底的に問う。また、北朝鮮の人権に対する韓国の無関心にがっかりした」

米ワシントンを最後に3ヵ月間の北朝鮮人権侵害実態調査を終えたマイケル・カービー国連北朝鮮人権調査委員長(写真)は、先月31日、本紙と単独で会って、「報告書に別途の中国セクションを設けて、脱北者強制北送など北朝鮮の人権侵害を幇助する中国の実態を報告する」と話した。2日間のワシントン公聴会を終えた後、ジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院(SAIS)韓米研究所で会ったカービー委員長は、先月29日、国連総会第3委員会で開かれた中間報告当時の雰囲気も伝えた。同氏は、「16の参加国の非難は、北朝鮮より難民保護国際条約遵守の責任を全うしていない中国に集中された。中国代表に握手を求めたが、彼は怒った様子で会議が終わるや否や出ていった」と話した。

今年3月、国連人権委員会で採択された北朝鮮人権決議によって構成された北朝鮮人権委員会は、8月からソウル、東京、ロンドン、ワシントンで公聴会を開いて、拷問、飢餓、性虐待など北朝鮮の人権蹂躙の惨状に対する証言を聞いた。カービー委員長は、「公聴会の証言と人工衛星を通じて確保された資料をまとめて、来年1月報告書を作成し、3月、人権委員会に提出する」と話した。

カービー委員長は、「現場調査が認められると、北朝鮮政治犯収容所へ真っ先に足を運ぶ。収容所は人権侵害の集散地で、最も深刻な侵害が起こっているところであるためだ」と話した。

同氏は、「金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1秘書と北朝鮮政府宛に3度書簡を送って、北朝鮮に入国して調査できるようにしてほしいと要請した。最初の書簡に対しては、『北朝鮮政府を謀略する政治的工作には協調できない』という返事をもらったが、2度目と3度目の書簡に対しては返事さえもらえなかった」と話した。

カービー委員長は、「北朝鮮に送った書簡で金委員長との面談も要請した」とし、「彼に会ったら、『どうして国がこんなに駄目になったのか』と聞きたい」と話した。

35年経歴の豪州最高裁判事出身のカービー委員長は、「判事として胸の痛い話をたくさん聞いているが、脱北者の証言は74歳の私を涙ぐませた」と話した。記憶に残る証言としては、生後2ヵ月の男の赤ちゃんが15歳の姉に抱かれて飢え死にしたというワシントン脱北者の証言、中国人の障害者男性と結婚した脱北女性が、公安に摘発されないために、子どもを溺死させたというソウル脱北者の証言などを挙げた。

カービー委員長は北朝鮮人権侵害の解決策として取り上げられる北朝鮮指導部の国際刑事裁判所(ICC)への提訴を報告書に含ませることについては、「安保理会員国の中国がICC提訴に拒否権を行使する可能性が高いため、可能性が高くない」と話した。

カービー委員長は、「韓国にがっかりした」という言葉でインタビューを始めるほど、北朝鮮人権問題に無関心な韓国を2度も批判した。今年8月、韓国に10日間滞在しながら調査を行ったが、一部北送捕虜家族と脱北者を除いては社会的関心があまりにも無くて驚いたということ。同氏は、「がらんとしてる公聴会場を見て、ため息が漏れた」と話した。

カービー委員長は、「特に、韓国の若者の無関心が残念だった。ドイツ統一前の西ドイツは違っていた」と指摘した。同氏は、「東ドイツの秘密警察による人権蹂躙の実態が世間に知られたのは、ベルリン大学を中心に西ドイツの大学生の問題提起が重要な契機になった」とし、「韓国の若者は北朝鮮の人権問題を世間に知らせる上で助演ではなく主人公にならなければならない」と強調した。