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朴大統領が韓国シリーズで「サプライズ」始球式

朴大統領が韓国シリーズで「サプライズ」始球式

Posted October. 28, 2013 03:21,   

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27日午後2時。試合開始を15分後に控えて、ソウル蚕室(チャムシル)野球場の中央ゲートから朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が現れた。朴大統領は、そこで韓国野球委員会(KBO)の具本綾(ク・ボンヌン)総裁とヤン・ヘヨン総長ら球界関係者に迎えられ、しばらくしてから3累側の通路を通ってグラウンドに登場した。大統領が歩いていく間、隣ではしゃいでいたマスコットに入っていたのは、みな警護員たちだった。

朴大統領がプロ野球の斗山(トゥサン)対三星(サムスン)の韓国シリーズ第3戦が行われる蚕室野球場を訪問し「サプライズ」始球式を行った。朴大統領は英語で「KOREA SERIES」の文字が印字された黒のスポーツウェア上着を着て、スポーツシューズを履いて、太極(テグク)旗が描かれたグローブを嵌めてマウンドに向かった。朴大統領は、ナ・グァンナム主審に案内されてマウンドに立ち、三星の先頭打者ペ・ヨンソプを相手にワンバウンドのボールを投げた。ボールは斗山の捕手チェ・ジェフンが受けた。

朴大統領の始球式は、同日午前に突然決まった。KBOの関係者は、「2週前から大統領府の要請があったが、前日まで難しいとの反応だったが、今日午前に連絡があった。大統領が始球式に参加する可能性に備えて、始球式に着る服と練習用グローブなどは予め大統領府に伝達していた」と明らかにした。朴大統領が始球式に参加しなかったら、この日に始球式はプロ野球初の女性場内アナウンサー、モ・ヨンヒ氏(73)が行う予定だった。朴大統領は始球式が終わった後、指定席でソウルのオンブク中学校の野球部員らと2回裏まで観戦して球場を後にした。

朴大統領を含め、プロ野球試合の始球式に参加した歴代大統領は全部で4人。全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領がプロ野球発足年の1982年に、東大門(トンデムン)球場での開幕戦で始球式を行い、金泳三(キム・ヨンサム)元大統領は1994年と1995年の韓国シリーズ第1戦と、1995年4月のペナンとレース開幕戦の3回を蚕室球場で始球式を行った。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は2003年7月17日、オールスター戦が行われた大田(テジョン)球場を訪れて始球式を行った。李明博(イ・ミョンバク)前大統領は2011年9月に蚕室球場を訪問し、家族と一緒に試合を観戦したが、始球式は行わなかった。「大統領による始球式」は盧武鉉元大統領以来で10年ぶりのことだ。大リーグのシカゴ・ホワイトソックスのファンでもあるオバマ大統領をはじめ米国では大統領の始球式が頻繁に行われている。日本の安倍晋三首相は今年5月5日に東京ドームを訪問し、始球式で「審判」を務めたことがある。

一方、大統領府は、警護上の問題で始球式を検討していることを事前にKBOに知らせなかったと説明した。大統領府の関係者は、「大勢の人々が集まる競技場は、大統領警護に最も脆弱な場所であるため、決定が遅れた。国民と一緒に野球を観戦したい大統領の気持ちが強かった」と伝えた。

民主党のキム・グァンヨン報道担当は、懸案問題の記者ブリーフィングで、「最近下がっている国政支持率を盛り返そうと国民の関心が集まる野球場に駆けつけたのではないだろうか。気の毒だ」とし、「大統領による始球式が国民の気持ちをすっきりさせるよりは、複雑な政局にそっぽを向け、のんきで無責任に見られはしないか心配だ」とコメントした。