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国情院事件は一点張りの疑惑も残さず、しかし強圧捜査であってはならない

国情院事件は一点張りの疑惑も残さず、しかし強圧捜査であってはならない

Posted October. 25, 2013 04:36,   

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黄教安(ファン・ギョアン)法務部長官が昨日、「いま検察に好ましくないことが発生していることを大変遺憾に思い、国民のみさんに申し訳ないと考えている」とお詫びした。黄長官は、「今後、今回の事件はソウル中央地検で一点張りの疑惑も残さず、徹底捜査し、厳正に公判に臨み、正確な真実を国民に知らせることができるよう最善を尽くしたい」と話した。国家情報院(国情院)事件の捜査を巡って検察内部の軋轢が表面化し、捜査の公正性が政治問題化しているだけに、検察の指揮責任者として厳正捜査への意志の表明は遅れた感がある。

国情院の大統領選介入疑惑に関連して書き込みにしてもツイッターにしても、嫌疑を浮かび上がった以上、検察が真相究明に乗り出すのは当たり前だ。だが、最近検察内部で首脳部と捜査チーム間の軋轢が表面化し、検察首脳部と法務部が縮小捜査の圧力をかけたり、真相究明への本気度が弱いという印象を与えたのは事実だ。その面で、黄長官が謝罪と徹底捜査を行うと確認するに至った背景には、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の意向も働いたと見るべきだろう。後は、検察が乱れた内部綱紀を立て直し、国情院事件の真相究明に最善を尽くして取り組むことだ。

しかし、いくら目的が正当なものであっても、適法な手続きに従うことを忘れてはならない。その点で、検察の捜査チームが国情院心理戦団の職員4人対して家宅捜索を実施し、そのうちの3人を逮捕する過程で内部報告の手続きを無視し、事前の機関通知義務を定めた国家情報院職員法まで違反したのは、決して軽く見過ごせない問題だ。ましてや、捜査チームは、捜索をしながらガス公社職員を名乗って家に入り、押収目録が描かれた書類を提示したり、国情院の承認を受けずにコンピューターのハードディスクや携帯フォンを押収したという。捜査過程でも、捜査チームは人間的な侮蔑感を与えるような乱暴な言い方をしたり、強圧的な雰囲気を作ってと、国情院は伝えている。一般人を相手にした捜査でもあってはならないことだ。

国情院の職員を調べる際は遅滞無く国情院長に事前に通知するよう定めている法規定は、国情院職員を特別扱いするためではなく、機密保持を命のように考えている身分の特殊性のためだ。国情院職員だからと言って特別扱いする必要はないが、だからと言って適法な手続きを違反してまでして過剰捜査を行ってはならない。検察の傲慢な振る舞いは目に余るものがあると指摘する声が後を絶たない。

人の違法行為を究明しようとしている者であるほど、自ら法と手続きに従うべきだ。手続きに欠陥がある捜査は、正当性を期待に難い。検察も国情院も、それぞれの居場所に戻るべきだ。そのスタートラインはすべてにおいて法と手続きを厳格に順守することだ。