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[オピニオン]将軍の剣、三精剣

Posted October. 18, 2013 04:51,   

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1542年(壬寅年)、中宗(チュンジョン)は四寅剣の製作を命じる。四寅剣は12干支のうち寅が4つ重なった時に作られた剣だ。寅年、寅月、寅日、寅時に作れば、四頭の寅が災いを防ぐと信じられた。しかし、司憲府は製作に反対した。ただでさえ凶年なのに、むだな物を強いて作る必要があるかと直言したのだ。中宗は命令を取り下げた。

◆現在、大佐から准将に進級した「星」たちに大統領が授与する三精剣は四寅剣をまねたものだ。三精は、陸海空3軍が護国、統一、繁栄という3つの精神を意味する。長さ100センチ、重さ2.5キログラムの三精剣の柄には太極の模様が、鞘には大統領の徽章と無窮花が彫刻されている。剣の一面には「山川の悪を退け、正しくせよ」という意味の文字が、もう一面には、李舜臣(イ・スンシン)将軍の名言である「必死則生必生則死」という文字が刻まれている。

◆将軍進級者に三精剣の授与を始めたのは全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領時代の1983年だ。当時は剣ではなく刀で、名前も三精刀だった。三精刀が洋式の刀と似ているからと、2007年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の時に剣に変えた。1993年、文民政府になって三精剣の授与に対する批判が起きた。第5共和国政権が軍部に忠誠を尽くせと作った権威主義の産物という理由だった。しかし、金泳三(キム・ヨンサム)大統領の時から、逆に大統領が退任直前に軍から三精剣を贈られる慣例ができた。丸く収まったと言えようか。

◆一昨日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が、新任の崔潤喜(チェ・ユンヒ)合同参謀本部議長の三精剣に繍置をつけた。繍置は、進級や職務変更の時、柄につけるひもで、任命者の階級や名前などが刺繍されている。3軍を統率する合同参謀本部議長に海軍出身が任命されたのは、崔議長が初めて。一部では、崔議長が陸軍中心の韓国軍を十分に率いることができるのか憂慮している。崔議長は、三精剣の意味をいつの時よりも深く肝に銘じなければならない。

イ・ジェミョン論説委員 egija@donga.com