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北朝鮮、「不可侵条約の準備」ケリー発言にどう応えるか

北朝鮮、「不可侵条約の準備」ケリー発言にどう応えるか

Posted October. 05, 2013 03:12,   

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ケリー米国務長官が3日、「私たち(6者協議参加国)は、北朝鮮と不可侵条約を締結する準備ができている」と明らかにした。「北朝鮮が非核化を決心し、これに向けて正統性のある交渉に臨むなら」という前提をつけたものの、米国務長官が記者会見で不可侵条約締結の考えを言及したのは初めて。米国は過去、6者協議で出た北朝鮮の不可侵条約締結要求を「他国と不可侵条約を結んだ前例がない」と拒否した。ケリー国務長官は、「北朝鮮の政権交代を考えない」とも述べた。

米国と北朝鮮は最近、ベルリンとロンドンでトラック2(官民)接触を行ない、6者協議の再開と両国関係の改善について協議した。米国では、ボズワース元北朝鮮問題担当特別代表をはじめとする元高官が出席し、北朝鮮からは6者協議首席代表の李容浩(リ・ヨンホ)外務次官などが出席した。ケリー国務長官の発言には、米朝対話の成果が反映された可能性が高い。ロンドン接触に参加したレオン・シーガル米国社会科学研究評議会部長は、「北朝鮮の6者協議復帰の考えは確かだ」と伝えた。

米国と北朝鮮は、2005年の9・19共同宣言と2007年の2・13合意で関係正常化を約束した。米国は、2008年の約束どおり、北朝鮮をテロ支援国家リストから削除する誠意を見せた。しかし、北朝鮮は、米国の敵対政策に対抗するために核武装せざるを得ないと強弁し、6者協議の合意を無視して3度も核実験を行なった。米国の脅威が核武装の理由なら、北朝鮮はケリー国務長官の不可侵条約発言を対米和解に進む転換点としなければならない。不可侵条約は、敵対国家から引き出せる最も強力な安全保障対策だ。

北朝鮮の核とミサイル開発は、東アジアの最大の安保不安要因だ。中国も、米国が韓米同盟を強化してミサイル防衛体制(MD)構築に弾みをつけるのは北朝鮮が理由であることを承知している。韓米の抑止戦略も北朝鮮の核武装が原因だ。6者協議の議長国である中国は、ケリー国務長官の発言を利用して、北朝鮮を対話のテーブルにつかせなければならない。中国は、韓半島の平和と安定に向けて北朝鮮の核放棄と米朝関係改善が必要だと主張してきた。

政府は、開城(ケソン)工業団地を除いて南北関係が断絶した状況で出た米国の対北融和発言の背後を把握しなければならない。韓米協力が徹底してこそ、北朝鮮政策の成功の可能性が高まる。