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ドイツ大統領、ナチス大虐殺の村を訪問

Posted September. 05, 2013 06:38,   

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ドイツのメルケル首相が現職首相として初めてナチスのダッハウ強制収容所を公式訪問したのに続き、ガウク大統領が4日、第2次世界大戦当時、ナチスによる大虐殺があったフランス・リモージュ地方の村、オラドゥール=シュル=グラヌを訪れた。

4日午後、ガウク大統領はフランスのオランド大統領夫妻と共にナチスの虐殺現場を訪れた。そして、住民が虐殺された村の教会に行き、犠牲者記念碑に花を捧げた。ドイツの大統領がこの村を訪れるのは初めて。

両首脳は、虐殺の2人の生存者と共に村を見回った。虐殺で生存した住民のうち今も生きているのは3人だけだ。

ナチスは1944年6月10日、この村の教会に女性と子どもを閉じ込めて毒ガスをまき、火を放つなど、住民を残酷に虐殺した。この事件で、成人男性190人、女性245人、満15才以下の子ども207人の642人が殺害された。男性は納屋に監禁して手榴弾で虐殺し、女性と子どもは教会に追い詰めて火をつけて殺害した。外に出ようとする者はすべて機関銃で射殺した。

戦争が終わった後も、フランス当局はこの事件を後世に伝えるために村を廃虚状態のまま保存し、同じ名前の村を近隣に新たに作った。「幽霊村」とも呼ばれるオラドゥール=シュル=グラヌは今でも虐殺当時の姿を残し、犠牲者を称えている。1999年には虐殺現場で発見された犠牲者の遺品を集めて記念館が建てられた。記念館には虐殺が発生した時に止まった時計や熱で溶けたメガネなど犠牲者の遺品が展示されている。

ガウク大統領は3日、エリゼ宮殿で開かれた記者会見で、「私は私の魂を否定しない。ドイツが犯した残酷な犯罪に対するすべての政治的責任を忘れない」と述べた。オランド大統領もガウク大統領の村の訪問について、「歴史的で象徴的な事だ」とし、「大胆な未来を準備するために歴史をしっかりと認識し、真実を直視させる訪問だ」と高く評価した。

東ドイツの人権活動家だったガウク大統領は、これに先立ちチェコとイタリアのナチス虐殺現場を訪問し、ナチスドイツの歴史を反省する姿勢を示した。

一方、ドイツでは2日、悪名高いナチス武装親衛隊(ヴァッフェンSS)出身の92才の老人が約70年前に犯した殺人で法廷に立たされた。オランダ出身でドイツ国籍者のブルーインズは1944年にオランダでレジスタンス1人を銃で殺害した容疑を受けている。残る人生がわずかな90代の老人がナチスの戦犯として法の審判を受けるのは、2011年、ポーランドのソビボル・ユダヤ人強制収容所の元看守、ジョン・デムヤンユク(当時91才)、昨年行なわれたアウシュビッツ収容所の元看守、ハンス・リプシス(93才)の裁判に続き3人目だ。ドイツではナチス戦犯に控訴時効はない。