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米専門家、「金第1書記もシリアに化学兵器を支援」と明かす

米専門家、「金第1書記もシリアに化学兵器を支援」と明かす

Posted August. 30, 2013 03:39,   

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「父親に続き金正恩(キム・ジョンウン)第1書記も、シリアにミサイルや化学兵器、核施設の支援を続けている」

米国防情報局(DIA)の元上級分析官で北朝鮮問題専門家であり、著書『金正日(キム・ジョンイル)の最後の日(The Last Days of Kim Jong-il)』の著者でもあるブルース・ベクテル博士は29、東亜(トンア)日報との電話インタビューで、北朝鮮とシリアのミサイル協力関係を詳しく説明した。

「旧ソ連との関係が悪化した1980年代後半、シリアは弾道ミサイルの新たな購入先として北朝鮮との取り引きを模索し始めた。1990年3月、李鐘玉(リ・ジョンオク)副主席(1999年死亡)がシリアを訪れた。シリアは湾岸戦争に参戦した見返りに、サウジアラビアから受け取った20億ドル(約2兆2000億ウォン)のうち、5億ドル(約5500億ウォン)を投じて、北朝鮮から150機のスカッドミサイルを購入した。北朝鮮は1990年代初期、シリア内に2ヵ所のミサイル組み立て施設も建てた。シリアは毎年ここで、30〜50機のミサイルを生産していると推定される。

ベクテル氏は、「イスラエルが5月と7月にシリアをミサイルで空襲した後、破壊されたミサイル関連施設の修復作業のために、北朝鮮の技術陣がシリアに極秘で入国した。彼らはアラビア語を流ちょうに駆使するという情報を得た」と伝えた。

そして、「シリア政府軍を支持してきた北朝鮮は、シリア内戦にも深く介入してきた」とし、「現在、シリアの第2都市で、主要軍事施設があるアレッポに、アラビア語に長けた約10人の北朝鮮軍将校が配置され、砲撃監督や軍事戦略を助言する任務を担っている」と付け加えた。

ベクテル氏は、2009年10月に、韓国政府が釜山(プサン)港に入ってきたコンテナ運搬船から摘発した多量の防護服が、北朝鮮がシリアに輸出しようとした化学兵器関連物資だったとし、「これは氷山の一角にすぎない」と指摘した。

最近発表された対北朝鮮制裁決議の履行状況をまとめた国連の報告書も、「2009年に釜山港で摘発された防護服は、昨年11月に、北朝鮮がシリアに輸出しようとしてギリシャ当局に摘発された防護服と同じものだ」という結論を下した。

ベクテル氏は、「北朝鮮とシリア間の軍事協力の核心人物は、金格植(キム・キョクシク)人民軍総参謀長だ」と述べた。金格植参謀長は1971年から約10年間、シリア駐在北朝鮮大使館で武官補として勤め、アラビア語にも長けているという。その後、平壌(ピョンヤン)に戻って軍の中心人物としてシリアとの軍事協力を担ってきた。

ベクテル氏は、「米国など西欧諸国がシリア政府軍の化学兵器使用の報復として空襲をしても、北朝鮮とシリアの密かな関係は続くだろう」と診断した。

そして、「北朝鮮は、武装テロ勢力であるヒズボラにもミサイルの部品や化学兵器などを提供してきたが、北朝鮮は5年間(2012年基準)米国務省が発表するテロ支援国家のリストに入っていない」とし、「北朝鮮の核問題で絡まった対北朝鮮政策を、これ以上複雑にしたくないという米国の政治的判断のためだ」と批判した。