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朴大統領「北の長射程砲とBC兵器攻撃に備えよ」

朴大統領「北の長射程砲とBC兵器攻撃に備えよ」

Posted August. 20, 2013 03:21,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)韓米連合軍事演習初日の19日、午前8時から大統領府国家安保室危機管理センター(地下壕)の状況室で、「乙支国家安全保障会議(NSC)」を行なった。朴大統領が就任後に「地下壕」を訪れたのは今回が2度目、NSCを開いたのは初めてだ。

さらに、朴大統領は午前9時から危機管理センターの会議室に移動し、乙支演習にともなう「乙支閣僚会議」を開いた。30分後、同じ場所で20日に開かれる予定だった「一般閣僚会議」が続いた。朴大統領と大統領府参謀、長官は皆黄色の民防衛服を着ていた。危機管理センター会議室は戦時に非常閣僚会議を開く場所であり、朴大統領がここで会議を開いたのも初めてだ。

「地下壕」は、李明博(イ・ミョンバク)前大統領が非常経済対策会議を開くなど、しばしば会議が開かれた場所だが、朴大統領はここで会議を開くのを控えた。大統領府関係者は、「先の政府も乙支演習にともなってNSCと閣僚会議を危機管理センターで開いた」と述べたが、安全保障を強調する意図があるとみえる。

朴大統領は「乙支閣僚会議」で、「天下が泰平であっても、戦争を忘れていると必ず危機が訪れる」という言葉を引用して、首都圏と後方地域で起こり得る北朝鮮のテロや生物化学兵器の攻撃など詳細な部分まで態勢指針を強調し、注目された。

朴大統領は、「開戦初期、(北朝鮮の)長射程砲砲撃時の住民避難と防護施設を点検し、首都圏と後方地域に対するテロ対策を講じる必要がある」とし、「サイバー攻撃や衛星測位システム(GPS)の撹乱をはじめ、最近の新しい挑発を考慮した訓練にも力を入れなければならない」と強調した。

また、「北朝鮮が保有する様々な生物化学兵器が使用される場合、多くの医薬品が一時に必要になる状況が発生し得る」とし、「例えば炭そ菌のような生物兵器の治療剤やワクチンが十分に備わっているのか、化学武器が使用される場合、軍と民間が十分な医薬品を受け取ることができるのか、医薬品の生産工場が砲撃を受ける場合代案があるのか、緻密に考慮して徹底した備えが必要だ」と述べた。「主要施設が爆撃を受け、電気、水道、ガスなどが途絶えた状況で、戦時の非常食糧が十分あるのか、民間に配給される戦時食糧が電気、水道、ガスなしで作ることができるのか、検討してほしい」という指示もした。朴大統領は、「国家非常事態の備えは、国家安保と国民安全に最も必要なことであり、一時も疎かにしてはならない」と強調した。

朴大統領が安保態勢を強調したのは、政府の韓半島信頼プロセスが強力な北朝鮮抑止力を前提にしているという点を再度強調したものとみえる。開城(ケソン)工業団地正常化の合意で、南北関係に改善の兆しが見えたが、女性大統領として安保に弱点があると見られないための意図もうかがえる。テロと生物化学兵器の攻撃情報があるのではないかという憶測も流れたが、大統領府関係者は「違う」と答えた。朴大統領が「乙支閣僚会議」で、「1968年の大統領府襲撃事件を機に乙支演習が始まった」と述べたように、大統領府襲撃事件に対する悪夢が強く残っているのではないかという声も出ている。

一方、北朝鮮は乙支演習に対する非難を控え、南北関係の改善を強調することに重点を置いた。労働党機関紙「労働新聞」は同日、「南北が不信を抱いて対決した過去を払拭する時となった。南北関係改善の秘訣は『我が民族同士』にある」と主張した。同紙は、「外勢依存、外勢との協力を続けるなら、信頼どころか対決の悪夢だけを繰り返すことになる」という程度で乙支演習を遠回しに批判した。北朝鮮の対南宣伝用ウェブサイト「我が民族同士」は、「いかなる場合であれ対決と緊張を激化させる行為をしてはならない」と主張した。