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「鴨の羽をそっと抜いたもの」  大統領府の税制案説明が波紋呼ぶ

「鴨の羽をそっと抜いたもの」  大統領府の税制案説明が波紋呼ぶ

Posted August. 10, 2013 03:02,   

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政府が8日に発表した13年の税制再編案について、「中間層搾り出しだ」との批判が持ち上がり、納税者らが強く反発している。与野党は9日、一様に今回の再編案を批判し、大統領府は事案の深刻性を考慮し、直接沈静化に乗り出しているが、「鴨の羽をそっと抜き取るようなものに過ぎない」と説明したことが、さらに波紋を呼んでいる。

与党セヌリ党の崔鍫煥(チェ・ギョンファン)院内代表は同日、主要党幹部会議で、まず「今回の税制再編案は、所得階層間の公平性を高め、大手企業などへの過度な税制支援を縮小し、税源を拡大させたことでは前向きなことだ」と評した。その一方で、「これまで、誠実に税金を納めてきた『ガラス財布』といわれている中間所得層のサラリーマンらの負担が、過度に膨らむことになれば、これは必ず見直さなければならない」と強調した。税制再編案の主要方向性には共感するが、サラリーマンの税金負担を過度に増やすのは適切ではないという趣旨だ。

与党のこのような批判は、見直し案がそのまま実施されれば、全体労働者の28%(年収3450万ウォン以上)が、税金をさらに納めなければならないことを考慮したものと見られる。彼らは、税金に敏感で、政治的意思がはっきりしているホワイトカラー階層であり、今年10月の再選・補欠選挙や来年6月の地方選挙で、「民心離れ」を主導する可能性が高いという判断からだ。そのため、与党は、医療費や教育費の税額控除率を再編案より高め、サラリーマンの一部の非課税減免恩恵を保つことについて検討している。

民主党は、今回の再編案を、「中間層の税金爆弾」と規定し、全面的な攻勢に乗り出している。民主党の金ハンギル代表は9日午前、ソウル広場・市民運動本部で開かれた最高委員会義で、「(今回の再編案は)民生にはっきりと逆行することであり、中間層を崖に追い込んでいる」とし、「税法がこのまま可決されるのを見過ごしたりはしない」と語った。これまで、国家情報院の国政調査や西海(ソヘ)北方限界線(NLL)を巡る議論において劣勢に追い込まれていた野党が、税制再編案を話題にして、反撃のチャンスにするという戦略も隠れている。

税制再編案を扱う国会・企画財政委員会は現在、与野党同数で構成されており、野党が協力しなければ法案可決ができないことも、野党の声に力が入っている理由だ。民主党は、クレジットカードの所得控除率を縮小し、教育費や医療費を税額控除の形で切り替える案に反対している。企画財政委員会・民主党幹事の金賢美(キム・ヒョンミ)議員は、「現在の再編案は、常任委で議論する考えなど無い」と明らかにした。民主党は税収確保のため、所得税法の最高区間を現在の3億ウォン超過から、1億5000万ウォン超過へと下げる別途の税制再編案をまとめ、近いうちに提出することにした。