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[オピニオン]ハリウッドのコリアン

Posted July. 27, 2013 03:14,   

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観客が集中的に詰め掛けているハリウッド映画「レッド・ザ・レジェンド」。孫の世話をする歳の引退した情報機関の要員らが、大活躍する映画を見るもう一つの楽しさは、韓国の俳優・イ・ビョンホンだ。韓国情報機関出身の殺し屋の役割を演じたイ・ビョンホンは、映画の前半に登場するヌードのシーンのため、1日15匹の魚を食べながら、体を作ったという。「どこから、ばらばらにしてやろうか」。二つのシーンでいきなり登場する韓国語の台詞は、残酷さを感じさせるよりは、誇らしく思われる。歌手のビとべ・ドゥナもハリウッドで韓国役者の価値を上げた。かつては、韓国人の血が少しでも混じっているハリウッドのスターに注目が集まったことに比べたら、大変な発展振りだ。

◆ハリウッド進出の花形は、役者よりは、ほかならぬ映画監督だ。金知雲(キム・ジウン)監督の「ラストスタンド」、朴贊郁(バク・チャンウク)監督の「ストッカー」、奉俊昊(ボン・ジュンホ)監督の「雪国列車」が次々と公開された13年は、我が映画史に意義深い年に記憶されるだろう。奉監督の「雪国列車」には、海外メディアや評論家たちの好評が殺到し、期待を一際膨らませている。

◆ハリウッドで成功した外国人監督としては、台湾出身の李安監督がいる。「ライフ・オブ・パイ」、「ブロークバック・マウンテン」など、李監督の代表作には、どこか東洋的な感性が感じられる。「ワンテッド」や「ヴァンパイアハンター・リンカーン」など、ロシア出身のティムール・ベクマムベトフ監督の映画には、固定観念を揺さぶるウィットがある。韓国監督の映画で、世界の人たちは何を見つけるだろうか気になる。もう少し欲を言えば、「異国的」ではなく、「世界的」という評価を受ける役者と監督が、さらに多く排出されればということだ。

◆韓国映画人のハリウッド進出は、驚くほど発展した韓国の映画制作の能力や韓国俳優の資質が、文化的多様性や新たな血をほしがるハリウッドと会って、可能になった。世界の3大映画祭をはじめ、重要な映画祭で、韓国の映画が大きな賞を受賞したことも役立ったはずだ。韓国映画の独特な感受性や優れた演出力が、世界の舞台でも通じるだろうと、ハリウッドが判断したのだ。しかし、その背景には、ハリウッドのブロックバスターの物量的攻勢の中でも、韓国映画を地道に消費してきた韓国の観客のいたことを忘れてはならないだろう。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com