Go to contents

「同じ民族なのに、後ろ指を差される異邦人」 ある脱北者の泣き声

「同じ民族なのに、後ろ指を差される異邦人」 ある脱北者の泣き声

Posted July. 17, 2013 08:09,   

한국어

「北から韓国へ来たが、再び外国へ行く友だちの気持ちも分かるような気がします。どこででも『異邦人』扱いされるのは同じでも、同じ民族から後ろ指を差されるのが、もっと腹が立つんです」

16日、脱北青少年のための代案学校であるソウル瑞草区(ソチョグ)の「ドゥリハナ国際学校」で会ったヨム・グァンジンさん(28)は、「独りだという疎外感から『かえって北朝鮮にいる家族に会いに行きたい』と思ったこともある」と言って、そのように話した。02年当時17歳だったヨムさんは、北朝鮮を脱出して5年ぶりに韓国へ来て学校へ入学したが、なかなか馴染めなかった。日雇いを転々とし、昨年、検定試験を準備するため、再び代案学校に入学した。

ヨムさんの他にも、感受性が強い青少年期に社会的偏見に悩まされ、親の適応失敗などを目にして、韓国社会に背を向ける脱北青少年が少なくない。11年、北朝鮮を脱出して韓国へ来たユ某さん(17)は、「昨年、代案学校で会った友だち10人の中で5人はカナダへ発った」と話した。

子どもが親にせがんで他国行きを選ぶ場合も多いという。ある代案学校の関係者は、「生徒10人に2〜3人は英国やカナダなどへ渡航するが、そこでも馴染めず、数年後、再び韓国へ戻ってくることが繰り返されている」と話した。

両親の離婚、生活苦など、脱北家族の厳しい家庭環境も脱北青少年を彷徨させる要因だ。ドゥリハナ国際学校の関係者は、「脱北者の親の中には、離婚したり家庭不和が深刻な人が少なくない」とし、「親が韓国社会に馴染めず彷徨する様子を目にして、子どもたちが挫折するようになる」と話した。家族を北朝鮮に残して独りで韓国に来ている子どもの中には、政府からもらう基礎生活受給費の一部を北朝鮮に仕送りする場合もある。

教育部によると、昨年4月を基準に、韓国で小中高校に通っている脱北青少年は1992人で、4年前の08年(966人)に比べて1000人近く増えた。問題は、彼らが正規の教育課程に馴染め難いという点だ。脱北者支援団体の関係者は、「脱北の課程で教育が断絶する場合が多いため、当然、学業成就度も低い」と話した。

脱北青少年に学業指導と社会適応教育を提供する代案学校に対する政府支援も非常に足りないのが現状だ。今年、政府の承認を受けて統一部から支援を受けた脱北青少年のための代案学校施設は8ヵ所に過ぎない。

専門家は、「韓国で教育を受けた脱北青少年は、統一コリア時代に南と北の架け橋になる重要な資源だ。統一準備のためでも彼らに対する積極的な支援が求められる」と口を揃える。