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金より誇り…三星電子に入りたい理由が変わった

金より誇り…三星電子に入りたい理由が変わった

Posted July. 05, 2013 04:22,   

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「金」より「楽しさ」

大学生らが職場を選ぶ基準に、変化の兆しが見えている。年収や企業規模など、客観的指標より、誇りや楽しさなど、情緒的側面が重要な判断要因として働いている。

東亜(トンア)日報は、就職ポータル・インクルートが毎年行っている「働きたい企業」の調査結果を基に、大学生らの企業好みの意識変化について探った。インクルートは04年から130社(13業種別売上げ上位10社)を巡り、4年制大学生を対象に、「働きたい企業」について調査を行っている。働きたい企業やその理由について尋ねるやり方だ。今年のアンケートには、747人が参加した。

●良心的職場、「楽しい企業文化」が主流

最も目に付くのは、働きたい企業を選んだ理由の変化だ。「楽しく働ける企業文化」という回答は、10年は8.8%、11年は7.3%とそれぞれ7位に止まったが、昨年の回答率は15.0%に増え、順位は2位に上がった。今年の調査でも2位を保った。

休暇や福祉制度などを含む「優秀な福利厚生」項目も、4、5位に止まっていたが、今年初めて3位(13.0%)へと上昇した。トップは、「同種業界や地域社会への先導企業のイメージ(14.1%)」項目だった。

一方、経済的補償を意味する「満足できる給与や透明な補償制度」という回答は、今年は5位(10.4%)へと下がった。この項目は10年は3位(13.6%)、11年はトップ(15.9%)、12年は3位(14.4%)だった。

好みの企業別に見てみたところ、変化の動きが見えた。三星(サムスン)電子は、今年8.4%の大学生が働きたい企業として選び、09年以降、5年連続でトップについた。しかし、三星電子を選んだ理由として、毎回トップだった「満足できる給与や透明かつ公平な補償制度」項目は、今年は3位(15.9%)へと下がった。その代わり、「構成員としての誇り」や「優秀な福利厚生」という回答はそれぞれ23.8%と、共同でトップについた。

これまで、一度も10以内に入らなかったアモーレパシフィックやゲーム会社・ネクソンが、今年初めて登場したことも目を引く。アモーレパシフィックは、5.8%の支持を取り付け、KB国民(クンミン)銀行を抑えて2位に上がった。ネクソンは3.2%で、7位についた。二つの企業を選んだ大学生らは、「楽しく働ける企業文化」を、選択理由として最も多く取り上げた。

●職員を大事にする「グッドカンパニー」が浮上

アモーレパシフィックやネクソンは、自由かつ水平的社内文化がよい印象を与えたものと見られる。アモーレパシフィックは、社内のコミュニケーションの強化のため、「課長」、「チーム長」などの肩書きをなくし、「〜さま」に統一した。ネクソンも、チーム内では「兄貴」「君」と相手を呼ぶなど、家族的文化が強い。

職員適合型制度も多岐にわたっている。アモーレパシフィックは、出勤時間を午前7〜10時の間で自由に決める「ABCワーキングタイム制度」を実施している。ネクソンは、入社後3年が過ぎるたびに、最大20日間のリフレッシュ休暇を与える「3・6・9勤続休暇制」を運営している。ネクソンのクォン・ドヨン人材開発チーム長は、「大学生らにはネクソンが『グレートワークプレース(GWP)』という認識があり、高い順位についたようだ」と話した。

インクルートのソ・ミヨン常務は、「実際、企業状況をよく知らない大学生であり、具体的な制度よりイメージが主な判断基準となったはずだ」とし、「ただ、大学生らが企業規模とは関係なく、固有の『価値』を突き詰め始めたことは確かだ」と主張した。

大学4年生のバク・ヨンウ氏(23・女)は、「大手企業に勤めている50代の父親が、毎日夜遅くまで働き、ストレスを受ける姿がもどかしかった」とし、「ストレスから解放できる職場を探すつもりだ」と話した。

専門家らは、企業を眺める求職者らの目が徐々に変わっていると受け止めている。グローバルヘッドハンティング会社のラッセルレイノルズのコ・ジュン常務は、「わが国の就職市場は先進国型に変わっている」と分析した。コ常務は、「かつては職場が、生活に欠かせない手段だったが、いまは、自分の幸せや発展を遂げさせる人生の一部になっている」とし、「企業各社もかつての姿だけにこだわっては、すばらしい人材らから背かれるだろう」と話した。