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「学校内暴力による傷、森が癒します」

Posted July. 02, 2013 08:23,   

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森は、「幸せを与える教室」と同じだ。森の中の木々は、「惜しみなく与える師匠」だ。動物や植物は、生きている科学教材であり、鳥や草の虫の鳴き声は音楽になる。

森は、思いやりがあって、癒してくれる。序列も無く苛めもない。先をリードする人の悪口を言わず、遅れた人をあざわらることもない。また、森は、自然がプレゼントした総合病院だ。注射を打たなくても、薬を飲まなくても、森に滞在するだけで、傷ついた体や心が癒される。それで森を、「幸せを与える福袋」と呼んでいる。

●成長期の子供の遊び場である森

キム・ハヌル(仮名=11)君は、丸太小屋で父親と二人で一夜を過ごした後、朝早く目を覚ました。午前6時、父と一緒に、森の中のきれいな空気を吸い、体操をし、1時間ほど山道を歩いた。その前夜、父と一緒にゲームをしたり、あれこれと話をしながら送った時間は楽しかった。キム君は、父と朝食の準備をした。ご飯に味噌汁、ジャガイモ炒め、卵焼きは、母がつくるものに劣らぬほど、大変おいしかった。キム君は誓った。「昨日はパパが僕の足を洗ってくれたから、これからは自分でやる…」

南部地方山林庁が年中実施している「パパ、森に行こう」プログラムの内容の一部だ。森での教育がさまざまな成果を挙げていることが分かった。昨年7月、「山林教育の活性化に向けた法律」が制定されたのも、このためだ。山林庁は、17年までの5年間、山林教育を通じて、山林福祉の体系を構築する予定だ。

森での教育は、森政策先進国のドイツや日本などではすでに、その効果が裏付けられている。昨年4月に発行した「幼児教育学論集」によると、国内森幼稚園の幼児は、一般幼稚園の幼児に比べ、身長や体重、筋肉量、敏捷性は伸び、体脂肪は減少したことが、調査の結果分かった。

国内で、森の幼稚園が開設されたのは08年のことだ。当時はわずか8件だったが、3年が過ぎた11年は110件と14倍も増えた。参加した幼児らも、1万3000人から24万人へと伸びた。山林庁は、17年まで、森の幼稚園を250ヶ所へと増やし、青少年らに対し、森体験のチャンスを与えるための山林教育センター10ヶ所を造成する計画だ。

●疲れた青少年の憩いの場・森

山林は、運動不足やニューメディアの逆機能としての家出、ネット中毒、学校内暴力など、危機に置かれている青少年らにも、休養だけでなく、癒しの手段としても活用されている。

先月22日、日本の長野県佐久市春日温泉の里山。「フィトンチッドの帝王」といわれているヒノキが伸びており、いたるところに小径ができていた。市内から車で30分以上離れているところなのに、いたるところで、青少年を含む家族連れなど森林浴を楽しむ市民らが目に付いた。

日本山林総合研究所は04年から地方自治体と共に、全国に48箇所の山林セラピー基地を作った。ここもその一つだ。佐久市役所・市民健康部の小林辰男南係長は、「訪問客のなかには、心身共に疲れた青少年が数多い」と話した。

昨年、韓国ギャラップの調査の結果、韓国民の79.2%、疾病患者の74.6%が、山林の癒し効果について前向きに答えた。全国37の国立自然休養林をはじめ、さまざまな施設で、多様な教育や癒しのプログラムが行われている。その一つが、昨年、モデル実施した学校内暴力予防向けの「オウリム(林)キャンプ」だ。今年は、計27度にわたって、このキャンプを開く予定だ。

学校の勉強のため、森にいけない青少年らのため、学校に森を造る作業も盛んに行われている。これまで、全国955の小中高校に、学校の森を造った。

山林庁の申元燮(シン・ウォンソブ)庁長は、「森をさまざまに活用するため、4年内に森の解説士や幼児向け森の指導者、森の道体験指導者など、計1万あまりの山林教育専門人材を育成する計画だ」と語った。