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中国、習近平主席の訪米を控えTPP参加を前向きに検討

中国、習近平主席の訪米を控えTPP参加を前向きに検討

Posted June. 01, 2013 06:24,   

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中国が米中首脳会談を控え、米国主導の環太平洋経済パートナー協定(TPP)に前向きな方向に態度を変えたと、香港「明報」とロイター通信が31日付で伝えた。中国はこれまで、TPPは中国を牽制するための米国の封鎖戦略であると見てきた。

商務省の沈丹楊報道官は先月30日、「中国はTPPの長所、短所だけでなく、参加の可能性も慎重に検討する」と述べた。英字紙「チャイナデイリー」も29日に、「中国はTPPを恐れてはならない」とし、「中国政府はTPPに批判的な見解だったが、今は開放的だ」と明らかにした。魏建国・前商務省副部長は、「中国はゲーム規則を制定する権利を確保しなければならない」としてTPP参加を呼びかけた。

TPPは、商品や知的財産権、労働規制、金融、医療分野の関税・非関税障壁を撤廃する高いレベルの多国間貿易協定だ。米国、オーストラリア、日本など12ヵ国が交渉に参加している。

明報は、「中国は5月からTPPに対抗して15ヵ国と域内包括的経済パートナー協定(RCEP)の交渉に参加したので、中国がTPP参加交渉をするとしても、以前より有利な立場に立つことになる」と態度変化の背景を説明した。RCEPは、韓国、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランド、インドの6ヵ国とアセアン10ヵ国が参加する貿易協定で、日本、オーストラリア、ニュージーランドとアセアンの一部の国家はRCEPとTPPの両方に参加している。中国まで参加すれば、経済規模1位から3位の国家がTPPに参加することになり、世界貿易の枠組みが変わることになる。

しかし、国家経済の3分の2を国営部門が占める中国が国内外の民間部門に門戸を開くTPPを受け入れることは制度的に容易ではないという見方が出ている。これを考慮すれば、中国の態度変化は、7、8日に米カリフォルニアのリゾート地、ランチョミラージュで行なわれるオバマ大統領との首脳会談を控え、議題づくりのために取り上げられたという観測も流れている。

両国に新政府が樹立して初めて開かれる首脳会談では、北朝鮮の核問題も深く話し合われる模様だ。両首脳はノーネクタイで格式ばらず、2日間密度ある会談をすると伝えられた。習近平国家主席は31日、彭麗媛夫人とともに中南米のトリニダード・トバゴを皮切りに9日間の訪米に発った。