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「人生、誰にも分からない」 サイがハーバードで講演

「人生、誰にも分からない」 サイがハーバードで講演

Posted May. 11, 2013 05:02,   

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「ボストン大学を通っていたときの異名が(科目を数回撤回して結局は落第処分を受けたという意味の)『WWF(Withdrawal, Withdrawal, Failure)』だったほど、成績は良くなかった。こうして14年ぶりにボストンに戻ってきてハーバード大学で講演をするなんて、誰にも想像できなかったでしょう」

サイ(本名パク・ジェサン=36)は8日(現地時刻)、米国マサチューセッツ州のケンブリッジに位置するハーバード大学の演壇に立った。昨年、英国オックスフォード大学に次いで英米を代表する名門大学の講壇に立ったのだ。韓国人歌手では初めてのこと。サイは、この日、ウィット溢れる語り口と率直な話でバーバード大学メモリアルチャーチに集まった800人あまりの学生と教授たちを熱狂させた。

サイは1996年に高校卒業後の米国留学で初めて踏み入れたのがボストンだったせいか、とりわけ深い感慨を覚える様子だった。2000年までボストン・ケンブリッジに滞在しながらボストン大学とバークレー音楽大学で留学した。サイは、「チャールス川越しのハーバード大学は眺めただけで行ってみたことはなかったのに…。その自分が、ここに立っているのを見ると、人生って本当に不思議だ(Life is weird)。私たちは、若い頃に間違いをして彷徨もする。だけど『ポジティブに生きて欲しい(Be positive)』と皆さんに是非言いたい。そうしていれば、後日、夢見ていたことは必ずや叶えられるだろう」と話した。その上で「私は、自ら最高だったとは言えないが、歌手として生きてきた13年間、ベストを尽くしてきたとは言える」と話し、熱い拍手を受けた。

サイは、流暢ではないが、きちんとした英語で歌手としての挑戦と過程、音楽観、「カンナムスタイル」の成功の裏話、「ジェントルマン」を発表するまでのエピソードをユーモアを交えて会場を盛り上げた。世界的なヒット曲となったカンナムスタイルの成功については、「全く予想しなかったアクシデント(accident)」と表現した。「所属事務所の職員の中に、ユーチューブに発表曲を投稿する仕事をしている人がいた。彼女が投稿を提案したので、何も考えずそうしようと答えた。すると大ブレークした。もし担当職員が業務を怠っていたら、自分のここにいなかっただろう」と言うと、会場は笑いの渦に包まれた。

後続曲については、色々と悩んでいることを打ち明けた。自分はハンサムでもなければスタイルが優れているわけでもないのに、世界の人々が支持された理由は「面白さ(fun)」だと話した。「後続曲のジェントルマンもその延長線上で作ったし、目標はビルボード・ホットチャートの10位圏入りとユーチューブの照会数1億件程度だった。カンナムスタイルを抜くことはできないと考えたし、正直守備的作品だ」とも言った。ジェントルマンは、発表翌週にビルボード・ホットチャート5位にランクされては、少しずつ順位を下げている。この日のランキングは、先週より7段階下落した33位だった。一方、ユーチューブ照会件数は3億件を突破し、最短記録を塗り替えた。

今回の講演を企画したハーバード大学・韓国研究所(所長=キム・ソンジュ教授)は200人程度を予想して「ツャイ(Tsai)オーディトリアム」で開くことを考えたが、参加希望者が1500人近くに膨れ上がり、800人あまりを収容できるメモリアルチャーチに替えた。同会場は、ダライラマやエル・ゴア元米副大統領など著名人たちが講演を行った場所だ。

この日、講演に参加した学生は、韓国などアジア系が多いだろうという予想を裏切り、白人が過半数を占めていた。講演に参加した同大学在学生のランダン・ストラウブ氏(19=生物学専攻)は、「アカデミックな講義ではなかったが、本当に面白かった。そればかりか、これからの自分の人生について多くのことを感じることができた」と話した。実際、学生たちはサイの言葉一つひとつに反応して大爆笑した。

質疑応答時間には、「カンブクスタイルを作る場合、ダンスはどうするのか」「馬乗りダンスをどう開発したのか」「韓国語ではなく、米国で英語で音盤を出す計画はないのか」などの質問が続いた。サイは、「誰にも簡単に真似できる振り付けを研究しているうちに馬乗りダンスが出来上がった。そして、これから英語の勉強も頑張りたい」と答えた。講演が終わった後、参加した学生たちに、事前に用意したビビンパブを一つずつ配った。

この日の講演で司会を務めた同大学碩座教授のカーター・アカート氏(韓国学)は、「サイは現代社会のグローバルデジタル文化を揺るがした現象だ」と話した。