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[社説]韓米首脳の合意を実現させる精巧な戦略が求められる

[社説]韓米首脳の合意を実現させる精巧な戦略が求められる

Posted May. 09, 2013 03:00,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領との初の韓米首脳会談を終え、共同記者会見場に立ったオバマ大統領は、「平壌(ピョンヤン)はミャンマーのような国で行われていることを注目しなければならない」と述べた。オバマ大統領は、「ミャンマーが改革によって多くの貿易、投資、外交関係を構築しており、そこには米国と韓国が含まれている」と付け加えた。2011年12月に金正日(キム・ジョンイル)総書記が急死して北朝鮮の指導者になった金正恩(キム・ジョンウン)第1書記に「ミャンマーモデル」を提示したのだ。

軍部の鉄拳統治で悪名高かったミャンマーは、2011年3月にテイン・セイン氏が大統領に就任し、国家の進路を修正した。セイン大統領は、民主化の象徴であるアウンサンスーチー氏の自宅軟禁を解き、自由選挙を実施し、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れた。オバマ大統領は、1億7000万ドルの支援と国交正常化を約束した。ミャンマーはその後1年間で404億ドル以上の海外投資を受けた。北朝鮮が進むべき道は、核・経済を平行して進むのではなく、まさにミャンマー式の改革開放だ。

オバマ大統領は今回の会談で、明確な口調で朴槿恵大統領の北朝鮮政策基調である韓半島信頼プロセスへの支持を宣言し、北朝鮮が危機を扇って補償を受ける時代はもう終わったと強調した。両首脳は、「北朝鮮の挑発に断固として対応しつつ、対話の扉は開けておく」ことで意見が一致した。北朝鮮はこの機会を逃してはならない。

韓米首脳は今回の首脳会談で、「韓米同盟60周年記念共同宣言」を採択した。過去60年間、韓半島と東アジアの平和と繁栄に大きく貢献した韓米同盟の成果を評価し、今後の協力の範囲と枠組みを拡充・再整備するという内容だ。韓国が戦後の荒廃から世界の経済大国に成長し、援助を受ける国から与える国になったことは、韓米同盟が堅固な風よけになったからだ。韓米同盟はもう韓半島の平和だけでなく、人類の繁栄に貢献できるグローバルな価値同盟に発展していかなければならない。

いくらいいビジョンでも、具体的な政策樹立によって現実化してこそ意味がある。朴大統領の韓半島信頼プロセスや東アジア平和協力構想に代表される「ソウルプロセス」の成功には米国の全面的な協力が必要だ。韓国も、テロ対策、原子力の安全、大量破壊兵器の拡散への対処といったグローバルな問題で米国と積極的に協力しなければならない。

野党は、北朝鮮を対話に引き出すだけの具体的な案がないと批判した。北朝鮮を変化させることは、持続的な圧力と説得によって可能になるだろう。韓米両国は、両首脳の合意を実践する戦略を精巧に講じていかなければならない。