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農林部長官「30ヵ月以上の米牛肉輸入は時期尚早」

農林部長官「30ヵ月以上の米牛肉輸入は時期尚早」

Posted April. 30, 2013 08:18,   

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「米国と合意した内容によると、韓国の消費者らが安心できると判断した時だけ、牛肉を追加で解放できます。まだ、韓国の消費者らは米国産牛肉が安全だと判断していないと思います」

農林畜産食品部の李桐弼(イ・ドンピル)長官(58)は最近、米通商当局が30ヵ月以上の牛肉まで輸入するよう、韓国に要求しようとする動きを見せていることと関連し、「時期尚早だ」という見方をほのめかした。米国産牛肉への韓国人の信頼が十分できるまで、これまでのように、30ヵ月未満の牛肉のみ輸入する方式を保つという意味と見られる。

東亜(トンア)日報とチャンネルAは25日、李長官とのインタビューを行い、農政と食品産業に関する新政権の具体的な政策の方向性について聞いた。チャンネルAは30日午前7時から30分間、「朴槿恵(パク・グンへ)政府の青写真—新任長官に尋ねる」というコーナーで、李長官との対談を放送する。この対談は、東亜日報の千光巖(チョン・グァンアム)経済部長が司会を勤めた。

——米国は、牛肉の追加解放を求める空気となっている。

「まだ、国民の疑惑が完全に解消されていない。国民の健康より大事なことなどない。畜産部門の総責任者として、国民のみなさんに安心してもいいと申し上げたい」

——米国で再びBSE(狂牛病)が発生すれば、どのような措置を取る考えか。

「現在の規定(人体に有害な科学的根拠が十分な時だけ、検疫を中止)に則って対応する」

——李明博(イ・ミョンバク)政権の「韓国料理の世界化政策」が、監査院から監査を受けているといわれているが…。

「食文化を世界化させることは、国の存在感を高め、韓国食品の輸出を促す道だ。これからも引き続き推進していかなければならない。監査の結果が出たら、問題となった部分を大胆に見直し、引き続き推進する」

——韓国料理の世界化に政府が過度に乗り出しているという指摘がある。

「該当分野の事業者や専門家が主導し、政府が支援する方向で推進する考えだ。韓国料理の世界化は必ずしも外国で行われなければならないものではない。韓国で先にしっかりと根を下ろすやり方で再びスタートすべきだ。国内各地域の郷土料理の文化を、「食べ物観光」へとつなげていきたいと思う」

——しばらく盛り上がっていたマッコリーの人気が最近、下火になっているが…。

「品質をさらに高級化し、伝統酒のカテゴリーに盛り込ませ、支援をさらに強化しなければならない。これまで、規制が多く撤廃されてはいるものの、依然規制が多く、より強く緩和させる必要がある」

——朴槿恵大統領が、農畜産物の流通構造の改善を何度も強調した。

「生産者の組織化、規模の拡大化をはかり、共同出荷を増やさなければならない。『ローカルフード』や直取引を活性化させる一方、卸売り物流センターを全国の至るところに作れば、流通段階を減らすことができる。先の政権で、物価は落ち着いたものの、政府が過度に介入したという指摘も多かった。新政権では、たまねぎや白菜など、価格の乱高下の激しい品目を対象に、上下の動きの幅を決めた『価格安定帯』を運営する。その範囲内にあるときは、市場の自主性に任せ、範囲を超えるときだけ政府が介入する」

——東部(トンブ)グループが最近、超大型ガラス温室を建設しトマトを栽培しようとしたが、農民団体などの反対で事業を放棄した。それについてのご意見は…。

「韓国の農業は基本的に『家族農体制』だ。家族農は、国民に食料を供給し、国土を守る役割を果たす。しかし、20年になれば、全体家族農の経営主の70%以上が65歳を超える。一定部分、非農業分野から資本や技術、経営能力を導入して、農業・農村を発展させる必要がある。たとえば、加工や輸出のように、企業が参加できる範囲やその方法について農民らと一緒に考えれば、お互いに『ウィンウィン』になると思う」

——食料自給率も下がり続けている。

「生産性の高い優良農地を徹底保全する必要がある。優良農地も、産業団地のように生産基盤を整備し、利用率も高める」

——帰農や里帰りに関心を持つ人が大幅に増えているが…。

「帰農や里帰りの人たちが、都市での経験や貯金、技術などを持って農村に戻ってくれば、さまざまな形で『第6次産業型雇用』が生まれるだろう。帰農・里帰りは余生を楽しむ概念ではなく、『第2の人生』になるよう支援を強化する」

——新政権は国策研究院にいた人物たちを長官に多く抜擢した。

『私も、農村経済研究院にいたとき、やりたいと思っていたことが多かった。政府内で戸惑う空気が無いとはいえないだろうが、一緒にひざを交えて議論すれば、弱みが強みになるだろうと思う』

——「李桐弼の1234」というブランドを立ち上げるのも、そのような趣旨からか。

「ひと月に2回、3時間以上現場に出向いて人と会うというのが、ほかならぬ『李桐弼の1234』だ。学校に初めて入れば、『1234』から学ぶじゃないか。基本に充実した農政を展開するという意味だ」

——最初の現場訪問地として全羅北道高敞郡(チョンラブクド・コチャングン)の青麦畑を選んだ理由は…。

「かつては、麦が韓国の主要穀物だったが、今はあまり栽培されていない。麦から青い芽が出れば、景観が美しい。これを観光と融合させたところが、ほかならぬ高敞だ。『食べる麦』を乗り越え、『楽しむ麦』を作る第6次産業の現場だということで、最初の訪問地に決めた」



ryu@donga.com