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中国、歴史歪曲の「東北工程」を止めなければ

中国、歴史歪曲の「東北工程」を止めなければ

Posted April. 27, 2013 04:51,   

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来月1日に開館する中国の「集安博物館」は高句麗の歴史を歪曲した内容で満たされていた。同博物館は、高句麗の首都だった吉林省集安市に建てられた初の高句麗博物館だ。中国が2002年から5年間進めてきた高句麗歴史の中国史編入プロジェクトである「東北工程」をどれほど反映しているのか、同博物館の開館に国内学界の関心が集まった。

東亜(トンア)日報の取材の結果、同博物館は、「高句麗は中国の古代地方政権」という東北工程の歴史の枠組みに合わせて構成されていた。同博物館のロビーには、「漢の武帝が高句麗県を設置して管轄下に置いた」と紹介する内容がある。第1展示室は「漢唐古国」と名づけられ、中国と高句麗が同じ国だったことを強調する。

中国政府は、東北工程をめぐって韓国と問題が起こると、04年8月、「歴史問題を公正に解決し、中央と地方政府で必要な措置を取る」ことで韓国と合意した。06年、胡錦濤国家主席(当時)も韓中首脳会談で「思慮深い措置」を取ることで意見が一致した。集安博物館の展示内容は、国家間の約束を破るだけでなく、博物館を通じて中国人に歪曲した歴史を植えつける意図を露にしている。

中国は、高句麗史歪曲問題が起こる度に、「歴史と現実、学術と政治の分離」という原則を掲げた。歴史問題を学術的に解決しようという論理だった。しかし、中国は10年に国営中央テレビの番組を通じて、高句麗の後身である渤海の歴史まで中国史の一部と広報した。メディアまで使った歴史歪曲だった。歴史を政治と現実の問題に拡大・飛び火させているのは中国だ。

共産主義の中国は建国後、「統一的多民族国家」というイデオロギーを掲げている。そして中国の国境内のすべての民族が歴史的に同じ国家体制の下で暮らしてきたことを強調しており、東北工程もその一環だ。内部結束と統合のためとみえる。自国の利益のために他国の歴史を侵奪することは止めなければならない。中国は南京大虐殺と従軍慰安婦問題などで日本の歴史歪曲を強く非難した。過去アジアの盟主だった中国が歴史問題でダブルスタンダードを使うことは恥ずべきことだ。韓国政府は、中国に東北工程の是正を粘り強く求めなければならない。