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第1四半期に0.9%成長、「回復」VS「錯視」解釈分かれる

第1四半期に0.9%成長、「回復」VS「錯視」解釈分かれる

Posted April. 26, 2013 03:31,   

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韓国経済は今年第1四半期(1〜3月)に前期比0.9%成長した。期待値を上回る「驚くべき成長だ」というのが、経済界や金融圏の反応だ。しかし、昨年第4四半期(10〜12月)の成長率が過度に低かった影響も少なくなく、今後の景気の方向についてうかつに判断するのは容易な状況ではない。

この数値を発表しながら、韓国銀行(韓銀)は、「景気が回復期に差し掛かっている」とし、今月初頭の基準金利の据え置きは正しい判断だったことを、それとなく強調した。しかし、韓銀に金利引き下げを要求してきた政府は、同じ数値を巡り、「景気回復のシグナルとは受け取れない」と反ばくし、基準金利の引き下げを巡って進められてきた韓銀と政府との睨めっこが、「第2ラウンド」に差し掛かる空気となっている。

●驚くべき成長率、分かれる解釈

韓銀は25日、第1四半期の実質国内総生産(GDP)の速報値が、12年第4四半期より0.9%伸びたことを明らかにした。前期比の伸び率としては、11年第1四半期(1.3%)以降24ヵ月ぶりの最高水準だ。韓銀の金仲秀(キム・ジュンス)総裁が今月11日に発表した第1四半期成長率の予測値(0.8%)よりも高い。

昨年第1四半期の0.8%だった前期比伸び率は、第2四半期(4〜6月)は0.3%、第3四半期(7〜9月)は0%へと下がったあと、第4四半期は0.3%と小幅に持ち直った。このような状況の中、今年第1四半期の伸び率が0.9%へと高騰すると、今月11日、「微弱な景気回復振り」を根拠に金利を据え置き、政府と対立していた韓銀は、面子を保つようになった。

同日、韓銀は、民間消費の低迷にも関わらず、建設や設備投資、輸出が好調を見せ、第1四半期の伸び率が好転したと主張した。部門別には、第1四半期の民間消費は前期比0.3%減少したが、建設投資は、京畿(キョンギ)・東灘(トンタン)2新都市の分譲や、電力難による発電所の追加建設などで、前期より2.5%伸びた。輸出も、石油化学製品を中心に、前期比3.2%伸び、設備投資も同様に、前期より3.0%伸びた。

韓銀は、前期の伸び率が低いことによる相対的な上昇、すなわち、「基底効果」があることを認めながらも、景気の回復振りについては楽観論を展開した。韓銀のキム・ヨンベ経済統計局長は、「第2四半期以降の成長率を占うのは難しいが、今年、韓国経済は次第に回復するだろうという、韓銀のこれまでの予測は有効だ」と主張した。

●政府と韓銀の睨み合い第2ラウンド

韓銀の説明とは裏腹に、政府は、「景気が回復期に差し掛かっているとはみなせない」と良い評価を示さなかった。政府の関係者は、「第1四半期の成長率は0.9%と、やや高まっても、8期連続の0%台の成長率が続いていることに変わりは無い」とし、「低成長の流れを断ち切るためには、補正予算の編成など、一つの政策より基準金利の調整などが結合された政策の組み合わせが求められる」と述べた。

同じ成長率でも、前期比ではなく前年同期比で見れば、政府の分析も説得力がある。前年同期比今年第1四半期の成長率は1.5%と、09年第3四半期(1.0%)以降、52ヵ月ぶりの最も低い水準だ。3%台半ばや後半と試算される暫定成長率を依然、下回っている。特に、今後、経済成長のエンジンとなる設備投資は、前年同期比ではなんと11.5%も減少した。グローバル金融危機の真っ最中だった09年(マイナス18.1%)以降、最も低い水準だ。これを受け、設備投資の成長への貢献度はマイナス1.2%と、全体成長率を引き下げていることが分かった。

同日、対外経済閣僚会議を開いた玄旿錫(ヒョン・オソク)経済副首相兼企画財政部長官は、韓銀へのいらだたしさを遠まわしに表現した。氏は、「いまのところ、政府がいち早く措置をとらなければ、韓国経済の成長エンジンは消えかねない」とし、「最近、国際通貨基金(IMF)は、世界経済や韓国経済の成長率予測値を次々と下方修正した」とし、否定的な経済診断のレベルをさらに高めた。

多くの専門家らは、韓国経済がおかれている対内外の現実を考慮する際、韓銀と政府との睨めっこは適切ではないと指摘した。韓国金融研究院のイム・ジン研究委員は、「このような空気なら、双方の対立は当面続くだろう」とし、「景気回復の勢いがはっきりしていない状況の中、マクロ経済の両輪が感情的な対立を見せるのは、いかなる形であれ、韓国経済には役に立たない」と主張した。



abc@donga.com