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朴大統領表敬のゲイツ氏…隣に気になる「特許怪物」

朴大統領表敬のゲイツ氏…隣に気になる「特許怪物」

Posted April. 24, 2013 03:20,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は22日、大統領府でビルアンドメリンダ財団のビル・ゲイツ理事長の表敬訪問を受けた。マスコミは、朴大統領とゲイツ氏の出会いだけに注目した。長い頭髪をポニーテールにしたままゲイツ氏の隣の席に座っていた男のことは関心外だった。男はインテレクチュアル・ベンチャーズ(IV)の設立者、エドワード・ジョン氏だ。

IVは直接特許を受けたり、人の特許を買い入れた後、使用料でお金を稼ぐ会社だ。特許料交渉がうまくいかない時は企業を相手に訴訟を起こしたりもする。このような会社を「特許怪物(Patent Troll)」と呼ぶ。ほかの企業から使用料をもらうのが主な目的であるため、企業の足を引っ張る「怪物」に喩えられる。IVが国内企業を相手取って訴訟を起こしたケースはまだないが、IVの主要ターゲットは三星(サムスン)電子、LG電子のようなメーカーだ。

ゲイツ氏は00年設立されたIVの主要投資者だ。IVが尽力する特許分野の中で一つはエネルギーで、ゲイツ氏が会長の肩書きを持っているテラパワーもIVが所有している会社だ。外信によると、ゲイツ氏は個人的にも次世代原発技術を開発しているテラパワーに数千万ドルを投資した。テラパワーの技術の商用化が実現すれば、IVは特許収益を上げられるようになり、そうやって得られた利益の相当部分はゲイツ氏に入る可能性が高い。

ゲイツ氏は朴大統領への表敬訪問で、「創造経済は優秀なアイデアだ」と褒めたてた上で、次世代原発の商用化策について話し合った。批判的な見方をすれば、「特許商売」の機会を作るのが本当の目的だったという解釈もできる。

ゲイツ氏を非難するつもりはない。氏のように世界を変えるぐらいのアイデアに大胆に投資することこそ、企業家精神の中核である。おかげで生活はさらに便利になり、人々はもっとお金持ちになる。これを通じてゲイツ氏が巨額を稼いでいるとしても絶対悪口を言えることではない。

しかし、韓国の企業家らはどうなのか。オーナーの持株が30%以上の系列会社が内部取引をしても犯罪行為と烙印を押すなど、国会で議論中のいくつかの経済民主化法案は企業と企業家の経済活動を制限している。不当内部取引を家業受け継ぎに活用した一部大企業が端緒を提供したという主張もある。しかし、このようなことを防ぐとして過度な規制をするのは創造経済時代に花咲かせるべき企業家精神の芽を潰してしまうことを懸念する声が高まっている。

今時、肩をすくめている国内企業家らにとって、「特許怪物の設立者」と並んで座って大統領と事業について話し合うゲイツ氏を見ている気持ちはどうだったか気になる。



nex@donga.com