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「ミサイル射撃待機」 金正恩氏が深夜の緊急作戦会議で指示

「ミサイル射撃待機」 金正恩氏が深夜の緊急作戦会議で指示

Posted March. 30, 2013 03:07,   

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が29日午前0時を過ぎた時間に軍最高首脳部を緊急招集して作戦会議を開き、軍戦略ロケット部隊に「射撃待機」に突入するよう指示したと、朝鮮中央通信が報じた。

同通信によると、金第1書記は同日午前0時30分、「戦略ミサイル部隊の火力攻撃任務に関する作戦会議」を緊急招集した。会議には、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)総参謀長、李永吉(リ・ヨンギル)総参謀部作戦局長、金英哲(キム・ヨンチョル)偵察総局長兼副総参謀長、金洛兼(キム・ラクギョム)戦略ロケット軍司令官らが出席した。

金第1書記は会議で、「わが軍の戦略ロケット(ミサイル)が任意の時刻に、米本土とハワイ、グァムをはじめとする太平洋作戦戦区内の米戦略軍基地、南朝鮮(韓国)駐留米軍基地に打撃を与えるよう射撃待機状態に入れ」と指示し、ミサイル技術準備工程計画書に署名した。特に、米軍のB2ステルス爆撃機が韓半島上空を飛行したことを「核戦争を起こすという最後通告」とし、「米国の核恐喝には無慈悲な核攻撃で、侵略戦争には正義の全面戦争で応じる」と強調した。

金第1書記が深夜に最高司令部会議を招集し、これを北朝鮮メディアがすぐに伝えたことは異例のこと。北朝鮮指導部がB2ステルス爆撃機の韓半島上空の飛行に反発し、北朝鮮のミサイル部隊がいつでも実戦発射できることを示す意図と見える。

軍当局は、最近北朝鮮ミサイル部隊の車両と兵力の動きが急増していることを把握し、神経を尖らせている。北朝鮮は長距離ミサイル用エンジンの性能実験も準備しているという。金鏜奭(キム・ミンソク)国防部報道官は定例会見で、「韓米情報当局は、北朝鮮のスカッドやノドン、ムスダンなどの弾道ミサイルの動きを監視している」と明らかにした。両国の情報当局は、偵察衛星と空中早期警報機、映像・信号情報収集機を24時間稼動し、北朝鮮全域の移動式ミサイル発射車両(TEL)の動きの把握に力を入れている。

これとは別に、北朝鮮は最近、警備艇のような多数の小型艦艇で構成された海上戦力で北朝鮮沿岸で機動訓練を実施した。29日午前には、北朝鮮のMIG21戦闘機1機が西部戦線の戦術措置線(TAL)付近まで接近し、韓国空軍の出撃で引き返した。TALは、北朝鮮戦闘機が離陸後3〜5分内で首都圏に到着するため、軍が軍事境界線(MDL)と西海(ソヘ・黄海)上の北方限界線(NLL)から北方20〜50キロメートル上空に仮想に設定したラインだ。

米国も態勢を強化している。ヘーゲル米国防長官は28日(現地時間)、ワシントンの国防総省でデンプシー統合参謀本部議長と記者会見を行ない、「北朝鮮の挑発的な行動と好戦的な言葉が危険を高めている。米国はいかなる偶発的な事態にも対応しなければならず、また対応している」と述べた。ヘーゲル長官は、韓米連合トクスリ演習へのB2ステルス爆撃機の参加について、「北朝鮮抑止の一環であり、韓半島と同盟に対する動揺のない安保公約を示すためのものだ」と説明した。

一方、北朝鮮が公開した緊急作戦会議の写真から、軍事機密に該当する北朝鮮軍の主な戦力現況が明らかになった。朝鮮中央通信が撮影した写真には、金第1書記と北朝鮮軍指揮官の背後に、「潜水艦40隻、上陸艦13隻、掃海艦6隻、支援艦艇27隻、飛行機種1852機…」などが書かれたボードが写っていた。韓国軍関係者は、「北朝鮮が、金第1書記が作戦会議を開いた事実を急いで報道したために起こった『セキュリティ事故』のようだ」としながらも、「対南、対米脅迫のために意図的に見せた可能性も排除できない」と述べた。



lightee@donga.com