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[社説]北朝鮮政策「コリアイニシアチブ」の好機を生かせ

[社説]北朝鮮政策「コリアイニシアチブ」の好機を生かせ

Posted March. 28, 2013 03:33,   

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米国のオバマ政権が、韓国の北朝鮮政策を主軸に米国の韓半島政策を再編すると明らかにしたことは歓迎する。オバマ政権も、1期目の4年の任期が始まった時、「北朝鮮が米国と対話を望むなら、南北関係を改善することが先だ」として南北対話を優先することを明確にした。李明博(イ・ミョンバク)政権の北朝鮮政策が圧迫一辺倒に偏り、韓半島の緊張が高まると、2012年の2・29合意などで迂回路を見いだそうとしたが、北朝鮮に裏切られたという痛恨の記憶がある。政策の転換を検討した米国としては、新しくスタートした朴槿恵(パク・クンヘ)政権のイニシアチブに力を与えることが韓米同盟の発展にも役立つと判断したようだ。米国が、韓国の北朝鮮政策を全面的に支援するなら、「通米封南」の憂慮も払拭できる。

新しい韓半島政策の基調は、来月の両国の外交長官の相互訪問と5月に予定された初の韓米首脳会談で最終調整されるだろう。韓半島問題は韓国が直接の当事者であるため、朴大統領は大統領選挙の公約である「韓半島信頼プロセス」をどのように具体的に実現していくのか青写真の準備を急がなければならない。せっかくつかんだ北朝鮮政策の主導権を政策代案の不在や実効性ある戦略準備の失敗で逃してはならない。

27日に大統領府で行なわれた外交部・統一部の合同業務報告は、「北核不容認」の原則を守るものの、政治的状況と関係なく進めることができる老弱者や乳児の栄養支援で信頼回復の道を模索するという計画を明らかにした。哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没と延坪島(ヨンピョンド)砲撃に対する責任ある謝罪や金剛山(クムガンサン)観光客殺害の再発防止対策がない状況で、北朝鮮との対話を急いでいるという批判もなくはない。北朝鮮は27日に南北間の軍通信線を一方的に切断し、最後に残った南北間の対話の手段を断った。しかし、現在の安保危機を打開して新しい南北関係の進路を模索するためにも、対話の努力をあきらめることはできない。堅固な安保が基礎となるべきはもちろんだ。

朴大統領は、業務報告の直後、「北朝鮮の変化を待つのではなく、韓国が能動的に国際社会の協力を得て北朝鮮を変えさせることが抜本的な解決策だ」と強調した。過去の革新政権10年間の対北朝鮮融和策と保守政権5年間の圧迫政策がいずれも失敗したのは、国民的合意と共感形成に失敗したためだという点を再確認しなければならない。南北が約束した合意事項を履行し、持続可能な平和をつくすことは1日でできることではない。牛歩のように一歩一歩着実に歩いていかなければならない。