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[社説]6人目の人事惨事、民情ラインから責任を負え

[社説]6人目の人事惨事、民情ラインから責任を負え

Posted March. 26, 2013 03:09,   

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韓萬守(ハン・マンス)公正取引委員長候補が25日、自ら候補を辞退した。金容俊(キム・ヨンジュン、首相)、金鍾勲(キム・ジョンフン、未来創造科学部長官)、黄迵周(ファン・チョルジュ、中小企業庁長)、金学義(キム・ハクウィ、法務部次官)、金秉寛(キム・ビョングァン、国防部長官)候補に続き、朴槿恵(パク・クンヘ)政府がスタートして6人目だ。人事の失敗を越えて人事惨事と言うに値する。朴大統領就任1ヵ月も経たずに起こっている一連の人事失敗が、国民の目には国政の無能、不安に映っている。

人事失敗の直接の責任は朴大統領にあり、次に大統領府民情首席室にある。政府が秘書室機能を大幅に縮小したとしても、政府高官の人事検証と民心伝達の指令塔は民情首席だ。東亜(トンア)日報は、新政府スタートに先立ち、「人事が万事」特集で、民情首席の資格として「首をかけて大統領に直言できる人物」を挙げた。郭尚道(クァク・サンド)民情首席は命をかけた直言どころか、金学義氏の性接待関与疑惑に関する警察の報告を握りつぶしたという指摘が出ている。

韓氏に対しても、大統領府は、「当然検証したが、海外の口座の追跡は短い(検証)期間のため現実的に限界がある」と説明する。万一、海外口座の疑惑を知っていながら検証期間などを理由に覆い隠したとすれば、重大な職務怠慢だ。大手ローファームで企業の立場を代弁した人々が相次いで長官級に迎え入れられることに対しても国民の視線は好ましくない。このことを朴大統領に正確に伝えなかった民情首席室の責任も大きい。

郭首席をはじめとする民情ラインは悔しいと思うかも知れない。相次ぐ人事惨事の根源は、「手帳」に依存して長官級候補を指名した朴大統領の「トップダウン人事」という批判が出ている。朴大統領は、参謀が「レーザーのような目」を恐れないよう言路を開かなければならない。システム人事のために大統領府人事委員会を設置したとは言うが、人事検証で疑わしい事実が出ても誰が朴大統領に「だめだ」と言えるだろうか。

口を開けば約束と信頼を強調した朴大統領が、「徳望と能力があれば、与野を離れて起用するという不偏不党人事」の約束を守らず、国民は大きく失望している。李明博(イ・ミョンバク)前大統領は2008年5月22日、就任後初めての国民への談話で、「国政初期の不十分な点はすべて私のせいだ」と謝罪した。朴大統領も責任を痛感し、必要ならば謝罪しなければならない。大統領府は、人事惨事を防ぐことが出来なかった郭首席など民情ラインを直ちに辞任させ、後遺症を最小限に抑え、速やかに民心の収拾に乗り出さなければならない。政府組織改編の問題で国民談話文まで発表した大統領が、国民の心配を取り除くためならそれ以上のことができないわけはない。