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IBM専門家「韓国企業のIT危機対応は5点満点で0〜3点」

IBM専門家「韓国企業のIT危機対応は5点満点で0〜3点」

Posted March. 26, 2013 03:13,   

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「韓国企業各社は、ソウルが爆撃を受ける可能性があると思っていながら、いざ見渡してみると、それに備えているところはほとんどありません。深刻な事件が実際に起きて初めて警戒することになるのは、残念でなりません」

IBMの危機管理経営専門家のスコット・ラムジー首席コンサルタントは20日、東亜(トンア)日報とのインタビューで、韓国企業各社の危機管理水準について、このように評価した。ラムジー氏は、南北間の緊張が高まっている状況の中、三星(サムスン)火災と韓国IBMが共同で主催した、ビジネスの連続性セミナーに出席するため、韓国を訪問した。ラムジー氏は、戦争や自然災害など、企業が予測しがたい危機に直面した時、事業を維持するための予防策をまとめ、弱点を補足する専門家として、危機管理分野だけで35年間働いてきた。

ラムジー氏は、韓国企業の危機管理の方向性は、異常なほど事業維持だけに向けられていると指摘した。ラムジー氏は、「もし、ソウルに爆弾が落ちる状況を想定すれば、(事業維持より)重要なのは、社員やその家族の生き残りだ」と話した。社員がいてこそ企業も保たれ、事業も持続できるからだ。ところが韓国企業は、非常時に備えた事業維持計画は立てていながら、社員の安全保護にはあまり気を配っていないというのが、ラムジーの指摘だ。

韓国企業の情報技術(IT)分野への対応にも問題があると指摘した。データは海外を含め、複数のところに分けて保存することが重要であるが、企業各社はコスト削減のため、これをないがしろにしているという。特に、サイバーテロの脅威も増しており、このようなデータの分離保存は、基本中の基本だというのがラムジー氏の主張だ。

韓国企業各社のITバックアップや危機への対応レベルを評価を頼まれると、ラムジー氏は、「私が見てきた韓国企業についてだけ言えば、5点満点で0〜3点ぐらいだ」とし、「海外には5点満点の企業が多いのに、韓国では1社も目にできなかった」と述べた。

韓国と対比される事例として、イスラエルを取り上げた。常に安保脅威にさらされているイスラエルでは、危機管理は日常なこととなっている。特に、イスラエル企業の大半は、事業拡大を開始すれば直ちに、海外に企業の施設や営業能力を分散させると強調した。重要なデータを海外にバックアップして置けば、爆撃によって自国のコンピューター施設が破壊されても、直ちに復旧できるからだ。

ラムジー氏は、「災害状況のため、企業が正常営業をしばらく中止することになれば、最近のようなスピード競争の時代では、直ちにライバルに市場を奪われることになる」とし、「危機への対応をないがしろにした企業は、極端的な災害状況に見舞われた時、その大半は24ヵ月以内に廃業に追い込まれるという統計もある」と語った。



sanhkim@donga.com