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うつ病の姑、孫の前で臨月の嫁を殺害

Posted March. 20, 2013 03:05,   

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「おばあさんがママの上に馬乗りになって、殴ったの。ママがおきない」

18日午後9時ごろ、大邱(テグ)の集合住宅のリビング。5歳の○○ちゃんは、携帯電話でパパのA氏(36)に、泣きながらこのように話した。不吉な予感がしたA氏は、ママに代わってほしいといったが、息子は、「パパ、パパ…」だけを繰り返しながら、泣きじゃくるばかりだった。

急いで息子の面倒を見てもらっている母親の自宅に駆けつけてきたA氏は、目の前に繰り広げられてた光景に、茫然とした。母親のB氏(57)は茶の間に、妻(34)は、居間にそれぞれ倒れていた。母親は肩で息をしていた。まもなく臨月を迎えるはずの妻は、蒼白な顔をしていて、体が堅くなっていた。子供は衝撃を受けたためか、フロアの片隅で目だけを瞬きしていた。家中が散らかっていた。睡眠薬がいたるところに散らばっており、空の焼酎ビン2本が転がっていた。画用紙に大きな字で書かれた遺書に目が留まった。母親は遺書の中で、「自分ひとりで死のうと思ったが、お前(嫁)を殺してから死ぬ」と書かれていた。「自分がきれいに洗って着せた孫の服を、嫁が再び洗濯機に入れた。一所懸命掃除をしたのに、嫁から小言を言われ、再び掃除をした」という内容が盛り込まれていた。

A氏は119に通報し、妻を病院に搬送したが、すでに死亡した状態だった。彼は、「妻は来月、2子目の出産を控えていたのに、どうしてこんなことが…」と慟哭した。姑が嫁を殺した悲劇的な事件だった。

19日、大邱ソンソ警察署によると、B氏は20年前から、うつ病を患っていた。最近は、「(うつ病のため)死ぬほどつらい。(嫁に)無視され、自殺する」という言葉を頻繁に口にしたという。うつ病に、姑と嫁とのトラブルまで深まり、最悪の出来事が起きたものと見られる。

警察によると、事件当日、会社で仕事を終えた嫁が、息子の面倒を見てもらっている夫の実家に立ち寄った時、B氏は酒に酔っていた。嫁は、孫の前で酒を飲んだ姑をなじり、もみ合いにまで発展したと見られる。B氏はタオルで、嫁の首を絞めて殺したあと、数十錠の睡眠剤を飲んで自殺を図った。B氏は、命に別状はないという。

うつ病は年々増加の勢いを見せている。専門家らは、うつ病が激しくなれば、現実の判断能力が落ち、精神分裂の現象まで伴いかねないと警告している。幻聴や幻覚症状と共に、周囲の人たちが自分に危害を加えようとしているという被害妄想まで生じ、殺人などの極端的な選択をすることもありうるという。啓明(ケミョン)大学・東山(トンサン)医療院の金熙哲(キム・ヒチョル)教授(精神健康医学)は、「深刻なうつ病は、家族の世話だけでは治せない。病院で続けてカウンセラーや治療を受けなければならない」とアドバイスした。



jang@donga.com