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2度も北朝鮮に出し抜かれた米国、韓国の役割に期待

2度も北朝鮮に出し抜かれた米国、韓国の役割に期待

Posted March. 11, 2013 05:23,   

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先月の北朝鮮による3度目の核実験後、米ワシントンの政界では、北朝鮮核問題の解決に向けた米国の主導的役割に対する懐疑論と敗北主義が急速に広まっている。政府関係者や専門家を問わず、「米国ができることはもはやあまりない。今は韓国が出なければならない時だ」という言葉を繰り返しており、韓国政府関係者を当惑させている。

オバマ大統領と米政府関係者は昨年12月、北朝鮮の長距離ミサイル発射と先月の3度目の核実験後、「堅固な韓米協力」を呼びかけ、強力な報復を誓っている。しかし、公の「リップサービス」と水面下で伝えられる気流は乖離しているというのが、ワシントン駐在の韓国政府関係者の一貫した指摘だ。

対話であれ圧迫であれ米国が主導する準備をしているという韓国側の期待とは違って、韓国が前に出るよう背中を押す気流が密かに韓国側に伝わっている。最近ある米国の専門家は、非公開の席で、「韓国には対話で問題を解決しなければならないという『政治的空間(世論)』があるが、米国には全く余地がない」と吐露した。

昨年の2・29合意(北朝鮮の核とミサイル発射実験の中止などの見返りに米国が食糧を支援する)と2回以上の平壌(ピョンヤン)秘密特使派遣にもかかわらず、いずれも北朝鮮に出し抜かれたというのが、米国側が掲げる直接的な理由だ。米国のグリン・デービス北朝鮮担当特別代表は7日、上院外交委員会聴聞会で北朝鮮の裏切りを強く非難した。

米国務省韓国課長も務めたデビッド・ストローブ・スタンフォード大アジア太平洋研究センター韓国研究所副所長は3日、韓国、ワシントン特派員団に対して、「米国は疲れた。今北朝鮮に手を差し出すことはできない」とし、「しかし、米国は核よりも北朝鮮の韓国への軍事挑発による韓半島の局地戦勃発を憂慮しており、これを阻止するためにも韓国が立ち上がって北朝鮮と国際社会の対話を促進する必要がある」と強調した。

政府関係者も、「米国は北朝鮮核問題で疲労感がたまっているが、韓国は新政府がスタートしたため、この機に米国が何か先に試みることを望む雰囲気がある」とし、「しかし、国連制裁の局面が本格化し、北朝鮮が戦争警告をしている状況で、韓国も北朝鮮との対話に出ることは容易ではない」と説明した。

したがって、米国が「韓国の背中を押すこと」は、ややもすると韓米同盟の内部に北朝鮮政策の主導権が漂流する危険性を内包している。7日の上院聴聞会で、ロバート・ジョセフ元米国務次官は、「対話であれ圧迫であれ米国が主導しなければならない。米国がリーダーシップを示さない場合、北朝鮮だけでなくイランも核開発で周辺国と米国を脅かすだろう」と警告した。

しかし、国連安全保障理事会の決議案採択後、独自の制裁を強化すると公言した米政府は、国連制裁リストを書き写すだけに止まっている。今月末、イスラエルへ2期政府最初の海外歴訪に発つオバマ大統領と歴訪に同行するジョン・ケリー国務長官は、北朝鮮問題に足を踏み入れる考えはなさそうだ。

権限のない議会だけが北朝鮮に向かって声を上げている。米下院軍事委員会の共和党議員7人は8日、オバマ大統領に書簡を送り、「これ以上核武装した北朝鮮の脅威を無視してはならない」とし、「北朝鮮政権と弾道ミサイル・核兵器開発計画と関連して、政府の国防・安全保障体制の見直し(reassess)を求める」と主張した。



kyle@donga.com