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[社説]我々は危機を本当の危機と感じていない

[社説]我々は危機を本当の危機と感じていない

Posted March. 09, 2013 04:24,   

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北朝鮮がほぼ毎日強度を高めながら挑発の太鼓を鳴らしている。朝鮮人民軍最高司令部、外務省、祖国平和統一委員会、労働新聞を動員して「第二の朝鮮戦争」「ソウルとワシントンの火の海」「核の先制打撃権利の行使」「南北不可侵合意の全面廃止」「核装着ミサイルのスタンバイ」など次々と極端的な威嚇を続けている。最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)の動きも気になる。一昨日は、西海の最前線吉である茂島(ムド)と長在(チャンジェ)島を訪問し「我々式の全面戦を開始する万全の準備ができている」と大口をたたいた。

茂島と長在島は延坪(ヨンピョン)島から約11キロ離れている。2010年3月26日、放射砲と海岸砲で延坪島を砲撃した挑発元である。金正恩は「延坪島砲撃戦は休戦以降最も痛快な戦い」だとし、「敵陣を完全に焦土化させろ」と暴言を吐いた。北朝鮮は異例的に金正恩が視察した時刻について「7日の未明」と報じた。最高指導者が国連安保理の制裁採択直前に最前線を訪問したことを公開することで、威嚇が空言ではないことをアピールしたものだ。金正恩の指揮で北朝鮮が武力挑発の準備に狂奔していると判断するに足りる危機的状況である。

北朝鮮は挑発をした後、制裁が実行されれば追加挑発で対抗する行動を繰り返してきた。昨日、安保理が採択した決議2094号も、北朝鮮が警告を無視して長距離ロケットの発射と3回目の核実験を実施してために招いたものだ。

具体的な挑発の兆候も捉えられている。北朝鮮は来週から江原道元山(カンウォンド・ウォンサン)近くで陸海空軍の大規模火力訓練を行い、全国的に兵力と兵器軌道訓練を実施する準備をしている。西海の北方限界線(NLL)に隣接している北朝鮮軍第4軍団の砲兵部隊は、韓国の首都圏を狙った模擬射撃訓練を大幅に増やしたという。

朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨日、陸海空軍将校合同任官式典に出席し、「安保状況が大変危ない」と強調した。国防部報道官は、「北朝鮮が核兵器で攻撃されれば、大韓民国はもちろん、人類の意志で金正恩政権は地球上から消滅するだろう」と警告した。しかし、我々の実質的な対応はあまりにも緩すぎる。昨日、新政府は初めて外交安保政策点検会議を開いたが、出席者はいずれも次官クラスだった。国家が安保危機に直面しているが、外交安保のコントロールタワーとなる国家安保室長と外交安保省庁の長官たちの姿は見えない。朴大統領と国会は、口先では危ないと言いながらも外交安保省庁の司令塔が不在する状況を放置している。国会の文化体育観光放送通信委員会所属の国会議員7人は、自分の知ったことじゃないと言わんばかりに、悠々と欧州外遊を楽しんだ。

北朝鮮が挑発すれば強力に報復するべきだ。南北が衝突する前に北朝鮮が挑発を放棄するよう抑止することができるのなら、その道を選ぶべきだ。金正恩の挑発威嚇に安易に対応している韓国の指導部の態度を見ながら、北朝鮮は気球挑発をするなら成功するだろうと判断を間違える可能性もある。我々の対応が手抜きであるほど、北朝鮮は挑発に踏み切る可能性は高くなる。大統領と政府、国会が心を一つにして非常な気持ちで対応してこそ、北朝鮮の挑発を防ぐことができる。