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[社説] 大統領と野党、「長官のいない政府」いつまで放置するのか

[社説] 大統領と野党、「長官のいない政府」いつまで放置するのか

Posted March. 01, 2013 03:12,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が27日、就任後初の大統領府首席秘書官会議を開いたが、参謀序列2位であり安全保障のコントロールタワーとなる金章洙(キム・ジャンス)大統領国家安保室長内定者は参加できなかった。鄭扶原(チョン・ホンウォン)首相は28日、緊急次官会議を招集した。新政府がスタートしたにもかかわらず、まだ政府組織法改正案が国会を通過せず、長官も任命されていない。政府組織改編と直結した4省庁の長官候補に対する国会人事聴聞会は日程すら決まっていない。いつ新政府がすべてを整えて正常に国政を行うことができるのか、今は予想すらできない。

このような事態を招いた1次的な責任は朴大統領にある。朴大統領は、政府組織改編も組閣も遅れた。検証が不十分なため、最初の首相候補が辞退に追い込まれ、事が複雑になった。政界の責任も小さくない。政府組織改編のような重大事案は1日も早く処理されるよう与野党が交渉に拍車をかけなければならなかった。しかし、与野党は交渉が膠着状態に陥っても、互いに意地を張って何日も浪費した。

政府組織改編で与野党が対立しているのは、放送通信委員会に属している一部放送業務を新設された未来創造科学部に移管する問題だ。政府と与党は、放送と通信の融合で「新しい経済」を創り出すには放送の振興関連業務を未来創造科学部に渡さなければならないと考える。野党は、放送の公共性と公正性を守るには、合議制機構である放送通信委員会にそのまま置くべきだと対抗する。両者の主張はいずれも一理ある。しかし、政府が組織を整えられず半身不随状態で放置しておくほど絶体絶命の課題なのだろうか。

立場を変えて考える必要がある。セヌリ党の主張のように、放送関連の一部業務を未来創造科学部に移さなければ、果たして放送と通信の融合が不可能なのか。反対に、もし移すなら民主統合党が憂慮するように放送の公共性と公正性を担保することが不可能なのか。中間のある地点で歩み寄り、互いが望むものを取り、憂慮されることを補完する方法を見いだすこともできるだろう。最善策でなければ次善策で妥協するのが交渉の基本だ。両者が向かい合う機関車のように突き進めば、国の姿はどうなるのか。

5日には2月臨時国会が終わる。次の国会を開くには、またどれほど待たなければならないのか。厳しい安保・経済状況を考慮するなら時間の余裕はない。セヌリ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)代表が28日、「与野党の代表—議長団連席会議」を提案したので、最後の望みをかけてみる。なにがあっても2月臨時国会が終わるまでに歩み寄らなければならない。朴大統領も与野党の交渉に任せるのではなく、大乗的な見地で解決策を考えなければならない。