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[オピニオン]大統領の勤勉と思索

Posted February. 25, 2013 04:21,   

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インドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領、タイのイングラック・チナワット首相、ウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領、カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビのハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子…。李明博(イ・ミョンバク=MB)大統領との「友人」とされている外国首脳らだ。バラク・オバマ米大統領が昨年、「ベストフレンド」と選んだ5人には、李大統領も含まれている。李大統領が11年、米国を訪問した時、米紙ニューヨークタイムズは、「外国首脳らに対し、米国がこれほど歓迎したことなどなかった」とし、「二人の首脳同士の間では、神秘的かつ強力な交感があった」と報じた。

◆海外歴訪にたびたび同行した元官僚は、「MBは、人一倍勤勉で、外国首脳らから好かれているようだ」と解釈した。李大統領は首脳会議前日の深夜まで、スタッフらと会談の準備をし、明け方に再び会議を開くという。相手が10代に書いた詩を覚えて臨むほどであり、当事者が感動しないはずがないという。李大統領は一生ワークホリックだったし、それを誇りに思った。大統領府に出入りする記者らとの告別の昼食懇談会でも、「仕事に精を出した人なら、我々を理解できるだろう」と語った。

◆人事権者らワークホリックなら、部下たちもそれに従うのが当然だ。政権初期、官庁街の朝の出勤が早まり、「アーリーバード(early bird=朝起きの早い鳥)」という言葉が流行した。週末も出勤しなければならず、「月火水木金金金」という造語も誕生した。そのため、公共部門の生産性がどれほど高まったかは知らない。中間幹部から下位職まで、全ての公務員が疲れを訴え、週末は政府庁舎に出向けば、室長や局長らは何もせず、席だけ守っているのが落ちだった。「勤勉」(こまめに働きながらがんばる)と「誠実(精魂を入れて正しい)とは違う。李明博政府は勤勉だったのか。そうだ。誠実だったのか。意思疎通の足りなさや親戚姻戚や側近の不正、民間人への違法査察をめぐる議論などから見れば、簡単に「そうだ」とはなかなか答えられない。

◆大統領が営業マンにならなければならない時もある。首脳外交がそれに当たる。しかし、その大半は、営業マンとしてより、企画者や調整者、ビジョンを示す人としての役割により大きな時間を当てなければならない。大統領だけでなく、一定規模の組織の指導者なら皆同じだ。企画者の勤勉さは、営業外交員の勤勉さとは異なる。考える時間が足りないのに、よい絵が描かれるはずがない。李明博政府が、「哲学が貧困だ」という批判を受けたのも、大統領の勤勉さと無縁ではないような気がする。朴槿惠(バク・グンへ)次期大統領については、「ワークホリック」という言葉は聴いたことがない。大統領ごとにスタイルが違っていて、どちらのほうがよりよいという正解などない。ただ、朴次期大統領は、「勤勉な政府」を乗り越え、「仕事のうまい政府」、そして「誠実な政府」を作ってほしい。

チャン・ガンミョン産業部記者 tesomiom@donga.com