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[社説]金容俊首相候補の徹底的な検証を

[社説]金容俊首相候補の徹底的な検証を

Posted January. 28, 2013 07:37,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)政府の首相候補に指名された金容俊(キム・ヨンジュン)政権引き継ぎ委員長をめぐって各種疑惑が拡大している。首相に指名された直後、「品位と道徳性で欠点のない人物」という評価を受け、国会人事聴聞会の通過を当然視する反応もあったが、2人の息子の軍免除と不動産取得をめぐる疑問点が次々に浮上し、雰囲気が急速に冷めている。金氏は、最高裁判事(1988年任命)と憲法裁判所長(1994年任命)を務めたが、当時は人事聴聞会制度がなく、本格的な検証作業は行われなかった。

金氏の2人の息子はいずれも兵役免除の判定を受けた。長男は大学在学中の1989年、身長と体重が規定未達と判定された。長男の友人は、「やせていたが、軍免除を受けるほど非正常ではなかった」と証言した。1994年に次男が兵役免除を受けた理由は、主に中年層にみられる痛風であり、当時兵役を逃れるために悪用された症状だった。1980年代末から1990年代までは、青年層の人口が多く、軍入隊者が豊富で、軍内に知り合いがいるだけで兵役免除が受けやすかった時代だという。

財産問題も疑惑だらけだ。金氏は1993年の公職者財産申告当時、29億8000万の財産を申告し、2人の息子の財産がそのうち18億8000万ウォンを占めた。京畿道安城(キョンギド・アンソン)の林野7万3000平方メートル(1974年取得)とソウル瑞草洞(ソチョドン)の674平方メートルの土地と住宅(1975年取得)だった。金氏は、「資産家だった母親が孫のために購入したものだ」と明らかにした。しかし、東亜(トンア)日報の取材の結果、安城の土地は、金氏が裁判所書記まで同行させて、不動産を調べるために直接出向いていたことが明らかになった。当時、贈与税を納付したのかも明らかになっていない。金氏の母親が亡くなっているため、金氏が贈与税納付書類を提出し、疑惑を説明しなければならない。

堅固なセキュリティーを求める朴次期大統領の人事スタイルのため、金氏に対する関係機関の事前検証が徹底していなかった面はないのか、振り返る必要がある。人物ファイルにだけ依存した書面検証では限界がある。週末だったとしても、金氏に対する疑惑が出てから3日が過ぎたのに、人事聴聞会の主務を務める首相室が関連資料をほとんど確保できていないことも問題だ。

聴聞会を準備している国会は、金氏に対して一から検証するという姿勢で調査を始めなければならない。首相候補としての道徳性はもとより、責任首相として大統領の国政運営を補佐し、憲法に保障された首相の権限と責任に符合する行政能力を持つ適任者かどうかについても徹底的に検証する必要がある。