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[社説]金容俊委員長、過去の引き継ぎ委員会の弊害を取り除かなければ

[社説]金容俊委員長、過去の引き継ぎ委員会の弊害を取り除かなければ

Posted December. 28, 2012 03:09,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領当選者が、第18代大統領職引き継ぎ委員会の大きな骨子として、法治と大統合を提示した。分科委もこの大枠に合わせて丁寧に埋めていかなければならない。民主統合党(民主党)は、「偏りのない均衡人事」とし、「朴氏が悩んだ跡がうかがえる」と評価した。

引き継ぎ委員長を担う金容俊(キム・ヨンジュン)元憲法裁判所長は、最高裁判事を経験した法曹界出身だ。1987年の直選制大統領選挙後、法曹界出身の引き継ぎ委員長が任命されたのは初めて。金容俊委員長に法治主義を強調する朴氏の考えが反映された模様だ。引き継ぎ委副委員長になった陳永(ジン・ヨン)セヌリ党政策委議長は、朴氏の秘書室長を務めた側近として引き継ぎ委の実務機能を調整するものとみえる。

金委員長は、引き継ぎ委員長の発表後、記者会見で、「法による支配が重要だ。法を無視する人が英雄視される風潮がなくならなければならない」と述べた。金委員長は10月に記者団に対して、「法と原則が守られなければ、経済発展もならず、民主主義もならない」と述べた。法治主義に対する確固たる認識を示す発言だ。韓国の憲法的価値は自由民主主義と市場経済、法治主義だ。法治主義は、大韓民国の共同体が存立できるインフラだ。これまで韓国社会は無法と脱法に振り回されてきたのが事実だ。朴槿恵政府は、傷ついた法治主義の復元を求める国民の要求を肝に銘じなければならない。

朴氏は、国民大統合委員長に韓光玉(ハン・グァンオク)前選対委国民大統合委員会首席副委員長を、青年特別委委員長にキム・サンミン議員を起用した。朴氏が故金大中(キム・デジュン)元大統領の秘書室長を務めた韓委員長を抜擢したのは、全羅道(チョンラド)と反対政派をまとめるという大統合の考えによるものだ。朴氏は100万以上の票差で勝利したが、「2030世代」では劣勢が明らかだった。青年特別委は、2030世代と疎通する第一歩になるだろう。今回の大統領選挙を経て、世代、地域、階層の対立の溝が深まった。自分を支持しなかった48%の民心まで包摂するという朴氏の大統合の歩みが政治ショーに終わらないことを願う。

新大統領の就任式の前日まで活動することになる引き継ぎ委員会は、政府省庁と大統領府の主な懸案と業務を引き継ぎ、次期政府の国政運営の青写真を描く役割をする。歴代政権では「引き継ぎ委=占領軍」という公式だった。引き継ぎ委は、政府の引き継ぎという本来の業務に集中するよりも権限を行使する意欲が出やすい。引き継ぎ委員会の地位が出世コースという不文律のためか、公職社会はすでに人事ロビー戦争に突入した。金容俊委員長は、過去の弊害を一掃するクリーンな引き継ぎ委員会のモデルを作らなければならない。