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「オピニオン」韓米外交・国防長官の相性

「オピニオン」韓米外交・国防長官の相性

Posted December. 21, 2012 04:51,   

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バラク・オバマ米大統領は来月21日に発足する2期目の政府の国務長官に、ジョン・ケリー(70)上院外交委員長を選んだ。ケリーは04年、民主党の大統領選挙候補に立候補した大物だ。国防長官は、チャック・へーゲル(66)元上院委員を起用するものと見られる。同盟国である韓国と米国とは10年7月から、「外交—国防長官(2+2)会議)を立ち上げ、主要外交安保懸案について調整を行っている。米国の韓半島向け政策を占うためにも、誰が米国の国務や国防長官になるのか、注目せざるを得ない。

◆ケリーは、積極的な対北朝鮮対話論者だ。30年間上院で外交問題だけを扱ってきた氏は、6者協議よりは、米朝2者会議を通じて、北朝鮮が核を放棄させる誘引策を提供するのが有効だと主張している。試行錯誤を恐れるよりは、ひとまず試みる「ファイター」であり、意欲的に北朝鮮との談判を試みる可能性もある。氏は09年3月、北朝鮮に抑留されていた2人の米国人女性記者の釈放任務のための訪朝特使を買って出た。北朝鮮が、ビル・クリントン元大統領を選んで、訪朝は白紙化されたが、氏の交渉意志は、北朝鮮にも伝わっている。

◆ベトナム参戦勇士出身のヘーゲルは、共和党員だ。オバマが氏を国防長官に起用すれば、もう一つの不偏不党の人事となる。1期目のオバマ内閣で、国防長官に留任されたロバート・ゲーツが共和党出身だった。「対話と外交は融和策ではない」という所信を持っているヘーゲルは、「危険かつ予測不可能な北朝鮮を孤立させる試みは、絶対禁物」と主張している。北朝鮮の2.29合意破棄や長距離ミサイル発射を受け、米国の不信感は膨らんでいるが、ケリー・ヘーゲルの組み合わせができれば、対話再開に重みがおかれるものと見られる。

◆一昨日、与党セヌリ党の朴槿惠(バク・グンへ)候補が大統領に選ばれた後、次期外交や国防長官候補者らが取りざたされ始めている。米国と中国との覇権争いの兆しの中、北朝鮮は依然、不安定であり、外交・国防長官の役割がいつになく重要となっている。韓米関係は「この上ないよい状態」へと戻ったが、原子力協定改正や防衛費分担金交渉、戦時作戦統制権差し戻しの実施など、並大抵でない課題が立ちはだかっている。新たに構成される「2+2会議」のメンバー同士の相性が芳しくこそ、よい結果を期待できる。外交安保も結局は、人が手がけることだ。

ハ・テウォン論説委員 triplets@donga.com