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初のSNS大統領選挙、影響力と問題点

Posted December. 20, 2012 07:07,   

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今回の大統領選挙は名実共に、「SNS大統領選挙」と呼ばれるに値する。ソーシャルネットワークサービス(SNS)を生かした選挙運動が事実上、全面的に認められた初の大統領選挙だけに、SNSの影響力はいつになく強力なものだった。主要候補らが、選挙運動の開始前から、SNSを通じた広報はもとより、ネガティブに対応するための専従チームを立ち上げるほどだった。

進歩陣営が伝統的にSNS活用に強みを見せてきたことを考慮すれば、大統領選挙期間中、与党セヌリ党の朴槿惠(バク・グンへ)候補は、民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補と、優劣をつけることが難しいほど、SNSで激しい攻防を繰り広げたというのが、専門家らのおおむねの評価だ。

「SNSへの関心度」では、朴当選者が、僅差でリードした。東亜(トンア)日報と広報会社・メディコムが制作した「大統領選挙関連ツイッター上の民心の現状」によると、公式選挙運動が開始された先月27日から19日午後6時まで、朴当選者を取り上げたツイット(ツイッター上のつぶやき)は、計178万2000件あまりで、文候補は163万1000件あまりだった。

メディコムのソ・ヨンジュン副社長は、「安哲秀(アン・チョルス)前候補がレースを繰り広げていた期間、文候補はSNSでの関心度では3位だったが、朴槿惠と文在寅の二人の対決構図が出来上がってからは、僅差を保ちながら、対決を繰り広げてきた」と解釈した。大統領選挙までの最後の1週間(12〜18日)も、朴候補は39万3000件あまり、文候補は33万3000件あまりだった。

SNSユーザーの観点から見れば、二人の候補は追ったり追われたりを繰り返した。19日現在、朴当選者のツイッターのフォロワは計24万3000人あまりと、文候補の31万2000人あまりより少ない。つぶやきで取り上げられた件数を意味するSNSの関心度も、推移とは違って、特定候補のSNSを注意深く見守ったSNSフォロワは、文候補のほうがより多かった。

しかし、朴当選者のスマートフォンのメッセンジャーであるカカオトークのメッセージを受け取る人は、計49万6000人あまりと、文候補(36万3000人あまり)より多かった。「友達」関係を交わしたスマートフォンユーザーに、特定情報を一方的に提供するということで、カカオトークのメッセージはツイッターとは違う。

しかし、最後に近づくほど、SNS上の選挙が、相手へのネガティブキャンペーンへと流れたことは、代表的な副作用といわれている。特に、SNS上の選挙運動について、これといった法的制裁手段がないことを悪用し、「うそならそれまで疑惑」を生産し、コピーする主要フラットフォームへと浮上したことは、いかなるやり方であれ、制度的補完が必要だという見方が多い。

実際14日、検察は、ソウル市選挙管理委員会が、SNSで朴候補をめぐる不法選挙運動を行った容疑で告発したユン某氏に対し捜査に乗り出し、朴候補側はかえって、文候補側が、SNSを通じて捏造した世論調査の結果などを広めていると批判した。「朴当選者はテレビ討論で、アイパッドを取り出してカンニングをした」、「セヌリ党の名前は、新天地という宗教団体から由来している」、「文候補の娘が豪華な屋外結婚式を行った」などの疑惑は、その大半がSNSを通じて広まった。

そのため、SNSでは、大統領選挙に関する議論が活発に行われたが、いざ、実際の投票ではSNS上での世論の流れとはややかけ離れた結果になったという指摘が出ている。ネガティブキャンペーンやさまざまな疑惑によって塗られたSNSへの有権者の疲労感はおきたという。



ddr@donga.com